東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

岡村郁生(おかむらいくお)

ふれる④

皮膚に触れている。 皮膚を意識しているか。 操体の臨床においても、当然のように触れている。 皮膚に触れているなら、皮膚常在菌にも触れている。 そして、 触れられた常在菌由来の物質は、皮膚の様々な代謝を調節して、 恒常性の維持ホメオスタシスに貢献…

触れる③

「操体」を生活で生かせる。 「操体」の意識者も、健康増進につながる。 「操体の臨床」においては、 相手だけでなく、操者自身も健康になっていく。 触れるのは、何かを感じるためならば、 ほとんどの場合、皮膚を介して触れている。 私たちが感じるもの、…

触れる②

「操体」の臨床において。 「触れる」のは、一体なんなのでしょうか。 ボディーのヒズミ。 ボディーのユガミ。 その象徴である「ヒカガミ」と称されし、膝のうら。 筋骨格横紋筋運動系の、主たる経路に触れる。 皮膚体壁内臓系の、主たる経路に触れる。 脳脊…

ふれる①

今回のテーマは「触れる」となりました。 一週間を担当する岡村です。 どうぞ、よろしくお願いいたします。 現在も学び続ける「操体」において、いったい、 ワタシは、何に触れたいのだろう、と考えました。 朝、目覚めし時。 「アッ原始感覚は、〇〇の変化…

何のために学んでいるか⑦

(続きのまとめ) 自分自身が問いを立てる練習をすることです。 そして、その問いに答える練習を積み重ねていくことです。 積み重ねてきた力は生きる姿勢を養います。 それは「操体」を学ぶために欠かせないことの1つだと思っています。 探求すること。 探求…

何のために学んでいるか⑥

(続き) 今ある手持ちの知識や、手持ちの発想でつくる仮の答えは、 当然ながら不完全なものしか出来ません。 自分自身が持っていないもの。 つまり、操体の知識、操体の情報、操体の理解の、 その本質、所在に気付くことさえできれば、 それを埋めたくなり…

何のために学んでいるか⑤

(続き) 「何のために学んでいるか」という問いかけを投げかけられ、 「なぜだろう、どうなっているんだろう」と、疑問を持てば、 それを解明したい欲求は生まれてきます。 「操体・操体法」指導者、三浦寛理事長の書籍を読んでみると、 「第2分析」「渦状…

何のために学んでいるか④

(続き) 何を学ぶのか。 それは「どんな問いに答えていくのか」という事でもあります。 「操体」を学び「操体法」の存在する意義や、 その「学びを進めた先にあるもの見つめていくこと」 これは、「間=マ」を読めるように学び取ることです。 「間=マ」と…

何のために学んでいるのか③

(続き) 長い間かけて学ぶ事は、 「解決すべき問いかけを持つ」ことです。 「自分事として認識できる」ことです。 その設定方法が、「何のために学んでいるか」になります。 それはワタシにとって「操体」を学ぶ理由の一つ。 かの、レオナルドダヴィンチは…

何のために学んでいるか②

(続き) 「操体・操体法」を、自分の学ぶべき理由したこと。 「何のために学んでいるか」が無ければ、所詮は他人事です。 自然や、生命現象から情報を十分に取り込もうとするのです。 この経験を積んでいくことで、生命現象の雰囲気というか、 生命現象の気…

何のために学んでいるか①

石田さんからバトンを受けた、今週の担当する岡村です。 テーマ「何のために学ぶのか」で、よろしくお願いいたします。 では早速。 操体・操体法を「何のために学んでいるか」については、 意図、目的の存在証明として、内容を正確に示せるかどうか。 自然環…

ここからの操体&これからの操体⑦

(続き) 最終日になりました。 今週のブログを見て「はじめての操体」じゃないよ!と思った方。 その方々には、謹んでお詫びいたします。ゴメンナサイ。 それでも、「操体法はシンプルです」と、言いたいのですよ。 そこで、創始者、橋本敬三師の語りを紹介…

ここからの操体&これからの操体⑥

(続き) はじめて操体法を学びたくて、三浦理事長を訪ねた最初の日。 講習会で強烈なボディブローを喰らった(気がした)のです。 操体の臨床講習なのに。 操体法の指導を受ける前に。 「死生観について考えてみなさい」と言われたからです。 操体法の技術…

ここからの操体&これからの操体⑤

(続き) 「ホスピスに入院してるからに出張に来てくれないか?」 操体&操体法を学びつつ、臨床をしているワタシに向かって、 本人から直接、頼まれたときがありました。 当時のワタシにとって、少し心の重くなるお願いでしたから、 三浦理事長に相談してア…

ここからの操体&これからの操体④

(続き) 終末期医療に携わる、ベテラン医師の方が教えてくれました。 「医学的に意味がなくても、患者に何かをしてあげたいと言う 想いから来る行動は、立派な医療です。 この想いが医療として確立し、形になったのが緩和ケアです。 QOL(=生命の質)の改…

ここからの操体&これからの操体③

(続き) ある医師の方が教えてくれました。 「臨床医の仕事の基本は、2千年前から何も変わらない。 話を聞き、一緒に考える。 人間の苦しみと無念を引き受ける」 このような臨床に向かう考え方は、とても「からだ」に響きました。 ワタシだけではなく、「…

ここからの操体&これからの操体②

(続き) 臨床経験の年数だけは、今年で31年になりました。 按摩する、指圧する、マッサージする。 鍼を打つ、灸を据える。 整復する。 それでも昨日書いたように、一体、何を支えているのか明確に出来ません。 そんなことを年頭に置きながら、三浦理事長に…

ここからの操体&これからの操体①

バトンを受けとってブログを担当する岡村です。 一週間、どうぞ宜しくお願いします。 地域の人々を支えるため、茅ヶ崎の湘南ライフタウンで鍼灸接骨院を 開業して今年で25年になります。 紆余曲折在っての25年とは言うものの、一体、何を支えにして今まで 「…

結構な健康と血行な寿命⑦

(続き) ある剣道の高段者の方から、愉快な実践を教えて頂いた。 「一眼。二足。三胆。四力」 宮本武蔵の五輪書 今週のお付き合い、有難うございました。 明日からは、瀧澤副実行委員長の登場です、お愉しみに。

結構な健康と血行な寿命⑥

(続き) 一つに、こころの安寧こそ「健康」に繋がるでしょうね。 速く終わって欲しい! 速く治って欲しい! 速く、はやく、ハヤク! 「速い」スピードで走っていく。 でも、その目的は何でしょう。何のために速さを求めていますか。 そうと訊ねたら、すぐに…

結構な健康と血行な寿命⑤

(続き) 質と量のちがい。 若い頃は、量が欲しい。 歳を重ねると、質が欲しい。 質にも、さまざまな変化はあり、違いを認識できること。 量にも、さまざまな大小はあり、違いを認識できること。 同質の協力(量)は、足し算にしかならないけれど、 異質な協…

結構な健康と血行な寿命④

(続き) 生命体なんだから、変化していくことを前提にする。 今の時点は、経過に過ぎず、未来から見た現在を、常に「意識」する。 それを繋げてくれる空間、その変化に即して入ってくれる「息」。 脳で感覚の統合を行っていたとしても、その過程で生じてい…

結構な健康と血行な寿命③

(続き) 例えば。 日本は勿論、3年以上世界中を不安に陥れている、コロナ禍。 まだ収束していなくとも、ウィルス共存方向に舵を切りました。 現時点におけるコロナワクチンは残念ながら、確実な効果ではなく、 インフルエンザウィルスのように、タミフルの…

結構な健康と血行な寿命②

(続き) 健康の定義を「公益社団法人日本WHO」から引用してみましょう。 「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、 肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、 すべてが満たされた状態にあること」(1947年制定) どうでしょう、健…

結構な健康と血行な寿命①

今週担当するのは岡村です、よろしくお願いします。 テーマは「健康と寿命」。 では、早速ですが皆様にとって、「健康」とはどのようなもの? 興味があったので、患者さん達にも尋ねてみました。 Sさん「普段どおりってことですかね」 Tさん「人との御縁かし…

表裏は、一体「=からだ」⑦

裏と表。 デザインをどちらにするかで全くイメージが違う。 入る部位と出る部位。 密な部位と疎な部位。 鍛えられる部位とそのままの部位。 薄い部位と厚い部位。 ところどころ、裏と表は協力し、繋がって拮抗し、バランスする。 表地と裏地。 若い時は「見…

表裏「いったい」について⑤

ゆっくり味わうこと、それはトイレの「間」。 なのでトイレ話を続けてしまうけれど、食事中ならば申し訳ない。 以前、三浦理事長からトイレ掃除について、含蓄ある実践語りを聞いた。 自分の使っている便器。 便器は汚いモノだろうか、と。 そりゃそうだろう…

表裏「いったい」について④

ゆっくりでないと、トラブルを起こしやすい内臓の働き。 電車を乗り継いで、通路や駅トイレを利用しているとき、 なぜだろうか、掃除中と書いてある看板によく出くわす。 ある時、物凄く出したかったので、多目的トイレに入った。 トイレの表からはわからな…

表裏「いったい」について③

トランプに裏と表がある。 「おもて」の絵柄が全て同じでないとトランプは困る。 見た目が同じでわからないからこそ、動きを活かせる。 「うら」の絵柄は全て違うし、働きや雰囲気も異なるからこそ、 各々を生かして、繋げたり、意味づけた遊び方も想像でき…

表裏「いったい」について②

ゆっくりと、ゆっくりと時は過ぎる。 ゆっくりとした夢のような居心地がここにある。 朝起きると1番初めにやること。 それは、まず水をいっぱいゴクリゴクリと飲み込むこと。 現在は、日本に様々な水が輸入され、また様々な加工された水や、 地方色豊かな天…