東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

瀧澤 一寛(たきさわ かずひろ)

「診立て」の前の「見立て」

空間に余白があるように、自分自身の内側にも余白があります。空間の余白に見立てたものは、自分自身の内側の余白にも息づいている、そんなふうに感じています。意識飛びという現象(瞬間的におちる深い眠り)を体験すると、空間の余白も自分自身の内側の余…

空白

臨床における空間の空白を空白として生かすということに関心があります。「これだけ勉強してきた」「これだけ臨床してきた」という想いから生まれる診立てや「治してほしい」という欲求で空白を埋め尽くしたくはありません。「自分はこうしたい」、「自分は…

「何もない」空間

「何もない」ということは「何もないということではない」ということ、「何もしない」ということは「何もしないということではない」ということ。臨床を行ううえで、最近感じることです。見えているものの裏側で支えている空間に何を見立てるのか。見立てに…

真実

からだを通してききわけた感覚や無意識は、そんなにやわじゃないと思います。少なくとも意識を変えるくらいの力はあると思います。ですから、「なんだかよくわからない」でも心配する必要はありません。「なんとなくいい」というあなたの真実があれば、それ…

山頂

治療を山登りの過程と見立てて、「目的地は一緒だから、色々な治療法があっていい」という意見があります。確かにそうだなと思う一方で、そもそも登る山は一つだけなのかなと思ったりもします。治療医学で目指す山頂もあれば、健康維持増進医学で目指す山頂…

諸刃

経験値がものをいうことがありますが、一方で、かえって邪魔になることもあります。「それは本当にからだの要求にかなっていることなのか?」この問いかけと常に向き合う操体臨床においては、過去の蓄積は危ういものになります。経験値という諸刃の剣に身断…

自覚

香さん、一週間ありがとうございます。今週担当の瀧澤です。よろしくお願い致します。臨床を行う上で必要なのが「診立て」ですが、普通は施術者が患者を診立てます。しかし、施術者が患者を診立てる一方で、じつは施術者も常に「からだ」に見立てられている…

系譜とご縁

からだの動き、動診、ボディの歪み、快適感覚、皮膚……操体の歴史は、盲点と死角に対する挑戦の歴史。まかり通った一般常識に、ちょっと待ったをかける創始者と直弟子のプロ意識とプロ根性。ある種、カウンターカルチャーのような存在。でも、勉強すればする…

治すことまで関与しない責任

「操体は治さなくていいんでしょ?」違います。「治さなくていい」のではなく、「治すことまで関与しない」のです。結果を出す責任がないということではないのです。治すことまで関与しなくても結果が伴うように、それこそ、学び続ける責任があると思うので…

ご褒美というサービス

サービス、ホスピタリティ、顧客満足度……この業界に入ってから口酸っぱく言われてきました。確かにこの業界はサービス業でもありますが、迎合することだけがサービスとは限りません。コースやメニューがなくても、気の利いたジョークや弾むようなトークがな…

いつでも修正可能

筋、信念、美学、生き方、プライド、拘り、頑固……オリジナル、唯一無二、独りよがり、意固地……何にせよ、勘違いしないでいられるのは、師匠と同志のお陰です。「はい」素直に言えるこの言葉が、いつでも進む方向を修正してくれます。開業していようが、臨床…

手放す覚悟

(プロとして)本気で身につけたかったから、「今まで」を一度手放して、「これから」に根付くように操体を学んでいます。根気よく続いているのはからだが納得しているから。自分自身よりも先に、からだが納得しているから、ごまかしがきかないんです。それ…

見方(あり方)の問題

「なんで鍼やマッサージはしないんですか?」手技(やり方)の問題ではなく、見方(あり方)の問題です。それぞれの手技にプロがいます。プロ意識とプロ根性を注ぐ先が、操体になっただけのことです。どの手技が優れているとか、そんな小さな話ではありませ…

お金以上の愉しさ

香さん一週間ありがとうございます。香さんの放つプロ意識とプロ根性の芳香が、ふんわりと、ここ岩手にも伝わってきました。今週は瀧澤が担当致します。よろしくお願い致します。「お金をいただいているからプロ」これだとプロとしてはまだ半分。人様のから…

誰の手の中にも

今回のブログテーマは「メッセージとアプローチ」で す。 自分自身にとって身近に存在する「臨床」を通して、 一週間このテーマと向かい合ってみました。 「どんなメッセージを発することができるのか」 「どんなメッセージを受け取ることができるのか」 「…

「これでいい」もあり

「よく分からないです」 臨床後に「今どんな感じですか?」と伺うと、こんな 返答をいただくことがあります。 操体に出会う以前は「よく分からないです」と言われ ることに不安を感じていました。自分のやったことが 効いているのか、効いていないのか分から…

元に戻ると何になる?

「続けないと元に戻るんですよね?」 初診の時点でこんなことを言われることがあります。 長いこと症状を抱えていると、その状態がその方の元 になってしまうんですね。 痛くて当たり前、辛くて当たり前、症状があって当た り前… でも、よく考えたら診る方も…

きっかけづくり

最近感じること。 それは、「気づく」って大事だなあということです。 「ずーっと痛いから、今も痛い(はず)」 とおっしゃっていた方が、 「あれっ?痛いと思っていたけど痛くない」 とか、 「からだが固くて動けない(はず)」 とおっしゃっていた方が、 …

分かって欲しい

操体と出会う前、こんな会話を患者さんとよく交わし ていました。 「なかなか良くならない」 「(慢性的だから時間はかかりますよ)」 「また戻っちゃう」 「(セルフケアもしてください)」 「マッサージして」 「(筋肉ほぐすだけじゃ…)」 こんな時は患者…

何か違う

「ここが痛いんです」 「ずっと辛いんです」 現場にいるとこんな声を受け取ります。さらに、 「治るんですか?」 「どれくらいかかるんですか?」 「通わなくてはいけないんですか?」 こんな声も受け取ります。 問診がてら、色んなお話を伺いますが、話の中…

臨床って何だろう?

香さん 一週間ありがとうございます。 香さんからのメッセージを受け取り、 今週は瀧澤が担当致します。 よろしくお願い致します。 「結局、臨床って何だろう?」 最近こんなことを考えています。 腕が良いとか悪いとか、相性が良いとか悪いとか、 臨床家は…

テー「MA」

テー「MA」 今回のブログテーマは「MA」です。 石田実行委員のブログから始まり、岡村実行委員、日 下実行委員、香実行委員から自分へとバトンが渡って きましたが、色んな「MA」のとらえ方があって面白 いですね。 さて、今回のテーマは記憶が確かであれば…

パフォー「MA」ンス

フォーラムや講習会などでモデルや練習台を務めるこ とがあります。 操者の場合もありますし、被検者の場合もあります。 やっていて感じることは自分の間とからだの間は違う ということ。 それは自分のパフォーマンスとからだのパフォーマン スは違うという…

スキ「MA」

スキ「MA」 古いノートを整理していたら、過去の勉強内容が出て きました。 日付けを見ると三浦先生の個人レッスンを開始した年 なので、今から5年程前になるでしょうか。 そこには「自分」と「自身」の文字が書かれてあり、 その間に線が引っ張ってあって、…

波「MA」2

何で波が起こるんだろう? 寄せては返す波を見ていて、ふとこんなことを思いま した。 もちろん風力やら引力の作用で説明がつきますが、 そもそも風や引力は目に見えないのに当たり前のよう に「あるもの」として認知されています。 その存在を、その仕組み…

波「MA」1

唐突ですが昔から海が好きです。 さあ、夏本番だ!って感じで遊ぶのもいいですが 何でもない時にフラッと一人で行く海が最高です。 冬だろうが曇っていようが関係ありません。 むしろ人がほとんどいなくてのんびりできます。 で、何しに行くかというと、ただ…

東京操体フォーラムの「MA」

香さん、一週間ありがとうございます。 今週担当の瀧澤です。よろしくお願い致します。 去る11月23日に秋季東京操体フォーラムを開催致し ました。 ご参加いただいた皆様方に御礼申し上げます。 ありがとうございました。 来年は17年目に突入します。 フォー…

妙に納得

今日も伝統療法カンファレンスに参加した時の話。 この伝統療法カンファレンスの楽しみの一つに体験施 術が受けられるということがあります。昨年に続き、 今年も筋整流法の方にからだを診ていただきました。 受けていると眠くなり、終わった後には目がスッ…

やっていたのは作法です

先日、南会津で行われた伝統療法カンファレンスに参 加した時のこと。 一日目が終わり、夜の懇親会前の時間を利用して、師 匠と三人の仲間たち(私、Tさん、Mさん)で男湯に 行きました。 たまに勉強会の後やフォーラムの準備前などでメンバ ーが集まった時…

器用でなくても

ある程度の手先の器用さは持っている(けっこうDIY 精神があります)と思いますが、それもある程度まで です。 操体的なからだの使い方や、動診・操法における操者 の介助、補助、言葉がけなどの習得は、やはり器用な だけでは間に合いません。 どうしたって…