東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「歪み」はワルモノではない。

2015年冬季東京操体フォーラム 速報です。
12月5日(土)6日(日)二日間開催決定

 

 

さて、最終日になりましたが、
色々考えてみると、果たして一概に「歪みは悪いモノだ」と、
決めつけていいのかと思います。

いかがですか?

 

確かにボディの歪みも、
色々な症状疾患の原因になっているわけですが、
歪みを作ることによって、ワンクッション置いて、
からだを守っているとも考えられます。

 

昨年の6月、大阪で開催された
三浦先生の「般若身経」についての勉強会で、
ある操体指導者の方が「歪み」に対して
まるで「親の敵」のように攻撃するのを聞きました。

 

前にも書きましたが、
「85歳で元気だが、腰が曲がったばあちゃん」は
歪んでいるから骨格を矯正したほうがいい、という
極論に聞こえました。

 

この「ある操体指導者」の方は、臨床家ではありません。
体操の先生です。

ということは、ある程度元気があって、動けて、健康な方を
相手に、操体を指導していらっしゃいます。

 

ところが

 

私達が診ているのは、
「シビアな症状を抱えた」方が多く

保険治療では改善せず
わざわざ高い自費でお越しいただく方が殆どです。

 

実際、臨床の場で、
症状疾患を抱えた方に接すると、
ボディの歪みは勿論、その他の目に見えない、
しかし確実に「あらわれている」歪みをもっていらっしゃいます。

 

 その時感じるのは、
からだは健気に歪みを作ってまで対応しているのだな、ということ。

不自然の自然。

その人の生き方の数だけ、ボディの形もあるということ。

 

足の長さを比べ、施術前に「ほら、左右の足の長さがこんなに違う」
施術後「ほら、そろった」

 

みたいなやり方は、そろそろ時代遅れになってきたのかもしれません。

 

一週間ありがとうございました。

 

明日からは、三浦先生の代筆で、小十郎君が書きます

 

畠山裕海