東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

6月5日。

橋本敬三先生の著書のなかの文章を少し抜粋します。
親は子を生んで育て、子は親に産まれて育てられる。自然は人を生み、人は自然に育てられる。親心もわからずに屁理屈言ってもはじまらない。親心、それは自然法則以外の何者でもない。自然環境のなかで生命体がそれに適応することが生命の使命なのだ。生命エネルギーの収支のバランスをいかに調節させてゆくか。調和させてゆく営み方があるはずだ。その営みは複雑に見えても、必須の項目をしぼってゆけば呼吸・飲食・身体運動・精神活動になる。これ以下には詰められない。そしてそれには、それぞれに自然法則があり、しかも同時相関相補性になっている。精神活動が法則に背反すれば環境破壊もする。

今日6月5日は環境の日
近年は地球温暖化防止ということがクローズアップされ、日本では温室効果ガスの排出を1990年に比べて6パーセント削減しようという活動が色々と進められています。
人類が繁栄した結果、地球の大気中にCO2などの温室効果ガスが増えて熱がこもり、地球の平均気温は最近の100年間で0.74度上がり、人間に例えると平熱36.5度の人が37.2度となり微熱を出している状態で、これからもその温度は上昇してしまうと考えられています。
地球の気温が上がってくると、氷で覆われている部分は溶け出し、海水面は上昇し海に覆われてしまう地域がでてきたり、温暖化が原因とみられる様々な異常気象が起こってくるようです。
日本の場合は勢力の強い台風が勢力を弱める事なく、幾つもやってくる状況になり、他の国や地域では逆に干ばつや熱波が発生したり、乾燥による森林の破壊も起こってくるようです。
直接的は災害も怖いですが、異常気象による作物の不作からの食糧不足、森林が破壊されれば益々大気のバランスは崩れ、呼吸にも影響してきてしまいます。
このような問題を誰が作ったかといったら人間です。
人間の何が作り出したかというば、欲望とありがたみを忘れてしまった精神活動がそうしてしまったのかもしれません。
自分達のイノチは母体である地球があってのイノチであり、生かされているイノチであり、母体の親心とは自然法則であり、その親心である自然法則に委ね従うことが、地球にやさしい、環境にやさしいということに繋がってくるのでは思います。
世界的に自然環境のことを論ずれば、様々な難題が立ちはだかってきます。それらをクリアするための世界基準の法律ができたとしても、時の移ろいとともに反故にされかねません。
やはり地球の表面で生かされている一人一人が、自然法則に委ね従い、地球にやさしい、環境にやさしいということに繋がってくれば、現象は変わってくるのではないでしょうか。
これは自然環境のみならず、人為的環境、社会的環境にもあてはまると思います。
6月5日もあと少し、残すところ何十分ぐらいとなってしまいましたが、そんなことを思いました。



友松 誠。