東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

感動は時を越え人を越え

お疲れ様です。小代田です。
今日はどんな一日でしたか。昨夜と同じようにパソコンの前に座り、何にもとらわれていないような、
時間を越えたこの夜の感覚を不思議に感じている小代田です。

今日患者さんの奥様が旅先で感動したお話を一生懸命話して下さいました。
すべての感動をエネルギーにかえ生きているようなこの奥様は、ホテルで結婚式の衣装係を定年の
年齢を過ぎた今も頑張っておられるのですが、色というものにとてもこだわっていてるそうです。
桜の季節には桜を、菖蒲の季節には菖蒲を、紅葉の季節には紅葉と、その一番鮮やかな色を見に
全国各地にお出かけになるそうです。
そして、着物や日本建築など美しいものに触れる機会があるのなら、これまたフットワーク軽く静岡を
飛び出します。
「本物の色になるべく触れたいの、色の記憶を自分の中に貯めていくの。そうすると花嫁さんにドレスや
お着物の説明をする時に言えるでしょ、この『このピンクは桜のピンクよ』って」。
「美しいもの、素晴らしいものをたくさん見て触れたいの、それが表現につながるの」
「先生、本物をたくさん見なさい、手間ひま惜しまずに本物に触れなさい」と話してくださいました。
自分の求めるものを探求する、プロであるために学び求め続ける。
そのあふれでる感動をまるで子供のように「もう少し、あとちょっと」と話して下さる奥様に、
学ぶために、プロであるために、時も場所も関係ないのだなと感じさせられた朝でした。

本物を見る、触れる、操体にも同じこと。
その記憶を、感覚を、絶対なるものを自分の中に貯めていく、これもまた同じこと。