東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

島津兼治先生その1

僕は色んな事にツイテルんです。
他には、あんまり自信を持って誇れる事はないんだけど。
ツイテル事には自信があったりするんです。
秋のフォーラムのゲストの島津兼治先生とのご縁もツイテルご縁なんです。
島津先生とのご縁は、秘伝という武術の雑誌からです。
その編集の人が、これからの武術の道のりに何かの助けになる人を紹介します。
その人と対談しましょう。
ツイテル僕は、何故かそんな事を言って頂きました。
その第1回のお相手が島津先生だったんです。
島津先生は70歳、初対面、お話噛み合うのかな。
普通に心配しながら出かけました。
アハハ、ツイテルから大丈夫なんですよ。
心配無しなんです。
非常に素敵な気持ちが良い時間でした。
対談が終って帰る時間。
僕は先生の奥様に呼ばれました。
「島津が秘伝をお伝えしたいと申しております。」
まるで漫画の中のシーンみたいでした。
僕はその場で丁寧にお話を聞かせて頂いて、説明していただいて。
技をかけて頂いて、自分でもやらせて頂いて。
もちろんすぐに出来る訳がないのですが。
僕の中に秘伝は入ったのです。
それをいつの日にか、身体の中から引き出して、使えるようになる。
それが僕の中の目標であり、楽しみなのです。
非常に楽しい時間を過ごして、良き思い出を頂いて。
島津先生の講演会に行かせて頂いて。
受付で再会した時に先生は喜んでくださって。
素敵な笑顔で迎えてくれました。
休憩時間にまた秘伝の技を教えてくれます。
参加者が遠巻きに見てる中で、先生が僕に技をかけてくれます。
不思議な時間、面白き気持ち良き時間。
僕には他に武術の師匠がいます。
師匠の許可を頂かなくては、他の武術を学ぶ事は出来ないのです。
それで、ご縁が切れたのかな。
凄く残念だな。
そう感じて月日が流れて。
調度その頃に、護身術のDVDを出しました。
見てみてビックリです。
収録の合間に撮った映像が流れています。
本編に使う筈がない映像。
そこには雑談の中で、島津先生から教えて頂いたお話が入っていました。
物凄く焦った時間です。
そして不思議な程に焦らない時間でもあったんです。
すぐに島津先生の連絡先を調べて、連絡しました。
先生は電話の向こう側で笑顔で。
「良いんですよ、お話したという事は、自由に使って構わない。」
「そう思ったから、お話したんですよ。」
「お会いした時間は凄く良い時間でしたね。」
「とても楽しかったですよ。」
「嬉しい時間だったのを覚えています。」
有り得ないような、優しい対応をして頂きました。
それで、すぐに僕はご挨拶をする為に、島津先生のご自宅に向かいました。
やっぱりツイテルんです。
謝罪の時間は数秒で、色んな事を教えて頂きました。
部屋の中で、テーブルをどかして、ずーっと教えて頂いて。
それでまた来なさいと行って頂いて。
不思議で当たり前のような時間でした。
何度か島津先生の家にお邪魔して。
臨床も見せて頂きました、島津先生は凄いですよ。
10年肩が上がらない、そんな患者さんが来て。
あっという間に上がるようになって。
操体とはまた違ったものです。
やわら医術、日本の戦国時代に磨かれ育まれた本物。
秋のフォーラムで必見です。
島津先生の事は、武術関係者の皆さんが
口を揃えたようにこう言うんですよ。
島津先生は昭和の名人、達人と呼ばれた方々と交流があった最後の方。
武術の事を何でも知ってる最後の方。
あの方が亡くなったら、武術を知ってる人はいなくなる。
凄い方なんです。
武術と医術が両輪だった時代は、現代よりも遥かに長い時間。
その時代を学ぶ事は、決してマイナスにはならない。
絶対に面白い。
現代では学べない事を聞くのは凄い気付きのヒントです。
秋のフォーラムご期待ください。


平直行