東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

中洋

「中洋」という言葉に初めて接したのは、私の記憶では確か、梅棹忠夫著「文明の生態史観」だったように思う。
先生の論旨からは離れるが、以後、私のイメージする日本を表現するのに便利な言葉として使わせて頂いている。
日本は、地理的に「東洋」に位置するが、内容的にはどうも「東洋」でも「西洋」でもない。「中洋」―言い得て妙である。
平安時代には、「和魂漢才」というのがカッコイイとされた。
明治期には、「和魂洋才」で富国強兵し、欧米に追いつけ追い越せとやった。
戦後は「日米同盟」なしには生きられない状況であるが、現政権は、中国とも仲良くしましょうと言っている。
日本は「和」なるものに時の流行をくっつけて(習合して)生きてきた様に思われる。
要するに、流れを捉えて、いい塩梅に舵取りをして来たのだ。
(ダジャレではないが)「中庸」という納まりのいいことばがあるが、論理という点からすれば、諸外国から見ると分かりにくい国であろう。
いい加減なのではない、良い加減なのだ。


山野真二