東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

 三日目よろしくお願いします。
 今日は昨日書いた通り「心」について僕の考えを書いてみたいと思います。あくまで僕の考えですので非科学的になります。
 からだには意識と無意識が存在します。僕は意識とは自分自身のからだ・精神がどのようになっているのか、どのような状態であるかを理解するために脳と直結しているように思います。それに対して無意識は心と直結していて、心で感じる意識が無意識であり、脳の中では意識に上がってくる認識よりもっと多くのものが無意識下に存在するのではないかと思います。例えば心臓の動きや自然呼吸ですが、これらは意識して行っている営みではありません。ですが心(精神)が乱れると、心臓の動きが不規則になったり呼吸も乱れるということは、無意識と心は密接に繋がっているのではないかと思います。
 脳と心が同じだとすると、脳の認識・指令・反応だけで心や感情が司っているとしたら、なんともさみしいものになってしまうような気がします。
 夜、目に見えないものってこわいですよね!怖いから逃げるのは心があり無意識な行動だと思いますが、脳で判断すると、目で見たから逃げる、逃げるから怖いとなってしまいます。「逃げるから怖い」これをJames Lange仮説(James, 1884)というそうです。
 恋愛においても、心から愛しているというものが、脳で恋愛をすると恰好良い人を見て交感神経の働きでドキドキするから好きだとなってしまい、心のない外見の恋愛になってしまうのではないでしょうか。
目にみえない、科学的に説明できない、肉体を超える神秘的な「心」があるから楽しさや感動などが生まれるのではないかと思います。
 現代の科学では、脳に心があるということは揺らぎそうにありません。しかし、からだが心に影響を与える一方で、心もからだに影響をあたえていることも事実です。こころとからだのどちらも健康でなければうまく機能しないのは間違いありません。操体の基本理念である「息・食・動・想」は人間が生きていくのに必要不可欠な営みであり、それぞれの営みは同時相関相補連動性でつながりがあるのですから!
 ありがとうございました。