東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

瓢箪から駒

尾状体の働きが少々鈍く三日坊主傾向の強い福岡の秋穂です。

今回はつ登場の佐助さんのバトンを引き継ぐということで改めて「初心忘れるべからず」と気を入れなおして一週間務めさせていただきますのでよろしくお願いいたします。では早速、1日目の本題に入らせていただきます。少々遅れた話題になりますが、皆さんサンタクロースはいると信じておられる方は何人くらいおられるでしょうか。何を今さらとお思いでしょうが、僕は本当にいると思っています。今年のクリスマスの日の地元の新聞の社説にサンタクロース追跡カメラの話が載っていました。これは北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)というアメリカとカナダが共同運営する軍事組織が50年以上前から行っているサービスで、毎年クリスマスの日に人工衛星やジェット戦闘機などの最先端の探索技術を駆使して北極点にあるサンタクロースの国から世界各国の子供たちにプレゼントを配る様子を大真面目で追跡調査し、電話やメール、インターネット上でサンタさん情報を提供するというなんともこころ温まるお話です。この内容についてNORADのホームページから一部引用させていただきます。

NORAD について/サンタを追跡する理由

50 年以上にわたり NORAD とその前身である CONAD(中央防衛航空軍基地)は、クリスマス イブのサンタの飛行を追跡してきました。この恒例行事は、1955 年にコロラド スプリングスに拠点を置くシアーズ ローバック社が、子供向けに「サンタへの直通電話」を開設したときに、誤った電話番号を広告に掲載したのがきっかけとなって始まりました。サンタにつながるはずのその番号は、なんと CONAD の司令長官のホットラインの番号だったのです。子供たちからの電話を受けた当時の司令官ハリー シャウプ大佐は、サンタが北極から南に向かった形跡がないか部下にレーダーで確認させました。そして、電話を掛けてきた子供たちにサンタの現在地の最新情報を順次伝えたことから、この伝統が生まれました。1958 年、カナダと米国の両政府は「北米航空宇宙防衛司令部(通称 NORAD)」として知られる両国が共同運営する北米防空組織を創設しました。そしてそれが、サンタの追跡という伝統も引き継いだというわけです。それ以来、NORAD の職員とその家族や友人の献身的なボランティアによって、クリスマス イブの子供たちからの電話やメールへの個別対応が続けられています。また、現在ではサンタの追跡にインターネットも利用しています。昨年、「NORAD Tracks Santa」ウェブサイトにはサンタの現在地を調べようと何百万件ものアクセスがありました。そして今では、世界中のメディアもクリスマス イブのサンタの飛行経路に関する信頼できる情報源として NORAD の情報を採用しています。

とこの様にこのサービスはデパートの広告のミスとハリーシャウプ大佐の咄嗟の機転から生まれた奇跡的なエピソードなのかも知れませんが、その後50年間にも渡ってその素敵な悪戯を継続したNARADの組織としての心意気にこころ打たれます。とここで終わると、ちょっとした深イイ話を紹介したに過ぎないのですが、ここで私が想いを重ねたものが、「快適感覚しか教えるな。」という橋本敬三先生の言葉を雲をつかむような思いで実際に臨床として通せるまでに完成させた、当フォーラム三浦寛理事長の功績でした。その当時操体の臨床と言えば、痛くない方、動きやすい方の可動極限で動きをたわめて2~3秒後に瞬間急速脱力という第一分析しかない状態で、「気持ちの良さ以外に教えるな。」という言葉はサンタクロースなんていないと思っている人間に「サンタの位置を探し出せ。」と言われているのと同じです。その夢のような快適感覚をききわける診断と操法を追及する姿勢は、ハリーシャウプ大佐の世界の子供たちに夢と希望を与えたいという熱き思いに通じる精神なのではないでしょうか。そして、今現在このリレーブログを書いている私達東京操体フォーラムのメンバーはその大佐の想いを継承するNORADの一員ということになるのかも知れません。三浦理事長が快適感覚の道を切り開いて26年余、この先50年目も100年目もNORADがサンタクロースを追跡し続ける限り、私達東京操体フォーラムも快適感覚を追及していく使命があります。もうすぐ2009年も暮れて来て2010年の足音が聞こえてきました。私自身来年も夢と希望と快適感覚を追及して行きたいと思います。それでは今週1週間宜しくお願いいたします。

写真は福岡のクリスマスイルミネーションの名所 警固公園の風景です。


秋穂一雄