東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

京都府立植物園

朝、出がけにTVをつけたら京都府立植物園の入場者数が連続日本一になった、というニュースが流れていました。僕も好きでよく行っていましたが、そんなに人気あったんだなぁと思いました。最近行っていませんが、とても良いところです。


あの植物園のことで最初に思い出すのは、阪神淡路大震災の時のことです。
避難所に2週間ほどボランティアに行って一旦大阪に戻って来たのですが、なぜかたまらずあの植物園に行きました。今になって思えば、木々に癒されたかったのかもしれません。
あの災害の現場で、いろんなものを見ることになりましたが、それは必ずしも快いものばかりではなく、人間はこうもなってしまうのかというものでもありました。
まさかそこまでと思っていたことが、簡単に崩されてしまう。
まぁ要するに青かったんですね(笑)。何もわかっていなかったし、見えていなかったんです。
平穏無事に暮らしている時には決して見ることの出来ない人の姿を見たということは、学びではありましたが、自分では簡単には片付けられないものでもありました。
人には癒してもらえない、と思ったんだと思います。
真冬だったのでひっそりとしていましたが、寒さの中で梅がつぼみをつけていたのが印象に残っています。あの木々たちのいのちに癒してもらいました。ありがたいことです。ありがとうございました。


その後3月末のボランティア引き上げまで現場に行きましたが、素晴らしい人達とも出会うことができました。日本の各地からボランティアにやってきた人達、避難所の温かい人達、今ではどうしているのかわかりませんが、出会えてよかったなぁと今でも思っています。
あの現場でいのちのことを学ばせてもらいました。生きること、死ぬこと。
余震に揺られながら、ここで死ぬのかもなぁ、まぁそれもいいかなと思っていたことを忘れないと思います。



最近また植物によく目が行くようになりました。その場に根を張ってただただ生きている、そういう姿に気持ちが向くようになりました。操体に出会う以前の僕にとっては植物は風景に過ぎなかったのかもしれません。今はそれが同じいのちとして感じられる。ありがたいことだと思います。

またあの植物園に行ってみようかなと思います。
皆さんも東京操体フォーラムin京都にお越しの際に行かれてみてはいかがですか。
東京操体フォーラムin京都は京都大徳寺玉林院にて8月28(土)、29(日)に開催です。
お会いできるのを楽しみにしています。


山本明