東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

骨粗しょう症のおばあちゃん2

私は、おばあちゃんにベットに腰掛けてもらい、
操法をする前にからだ全体を調べてみました。
首、背中、腰、膝裏、足と大雑把ですが、触診です。
右の肩甲骨と背骨の間に大きなコリがあり、膝裏は右に
コリがあります。

おばあちゃんにやった操法は、まず腰掛けたままからだを
ねじる動きのバランス調整です。
私は右膝裏のコリが消えるかどうかを確認したりして動きを
へらへらと誘導します。

「ツライ動きがあったらやらないで、反対の動きを気持ちの
いいようにやると良くなるんですよ」

「はい」

「こうしてこうしてからだを左右にねじるのはどんな感じですか?」
ねじって見せる私。

左右にねじって確かめるおばあちゃん。

「しだり(左)にねじっと右の腰がいだいねぇ」

「はい、ほら、この膝裏もゴリゴリになって痛くなるでしょう」

「あららら、なんだべいでごだぁ!」と左にねじった
格好でびっくり顔のおばあちゃん。

「右にねじんのはいでぐねぇですか?」

「うん、こっちは大丈夫だねぇ」

「ほら、こっちにねじっているとこの膝の裏、ぜんぜん
痛くなくなるでしょう。

「あら、ほんとだー!」

「だから、右にねじって気持ちのいい感じを味わえば
コリがなくなってきて直ってくるってことですよ」

「では、やってみましょう」
「はい、右にねじってー、ゆっくりよー」
「からだの感じが一番なのよー」
私は右膝裏のコリを確認しながら言いました。

おばあちゃんは、立派にロボットのようにキチンと
右にねじりました。
膝裏のコリはさっぱり消えませんでした。

つづく

今昭宏


8月28、29日は大徳寺玉林院にて「東京操体フォーラム in 京都」開催
9月18、19日スペイン、マドリードにて「操体フォーラム in マドリード」開催