東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

感覚からみた快と楽

今日は最終日の7日目です。よろしくお願いします。
今回のブログでは夢から学びがはじまり、潜在能力の感覚を通していろいろ考えてみました。だいぶアウトローの内容になってしましましたが、最終日の今日はからだの感覚から快と楽について考えてみたいと思います。
まずは言葉から考えてみたいと思います。
快は快適感覚というように、からだの感覚に位置するため、からだの感覚を活かして聞き分け感じる必要があり、効果も感覚の中枢である脳からの反応によって快適感覚が治癒能力・免疫力に繋がるといえるのではないでしょうか。
楽を感覚に繋げる言葉が皆さんは浮かびますか?楽は感覚に繋がる言葉が浮かばないように、楽は感覚を感じるのではなく比較対象によって生まれるのが楽になるのではないかと思います。感覚のように感じないということは、表現方法のひとつとして使われるか局所における比較の結果について使われることが考えられます。
快と楽が合わさる快楽については、楽以上快以下ということになるでしょうか。快楽は薬に溺れるや○○○に溺れるというように、からだの快楽物質の分泌により反応を楽しむ程度にとどまり、治癒能力・免疫力の向上までには繋がらないと考えられます。いた気持ちいいも楽以上快以下の快楽に含まれるのではないでしょか。
次に楽・快の効果として考えてみたいと思います。
楽は感覚として感じ味わうことができないということは、「楽」自体に治癒能力・免疫力はないということではないでしょうか。操体法の第一分析のように楽な動きの可動極限で動きを3秒程度たわめて(止めて)瞬間脱力をした効果として、筋の抑制効果により筋の緊張が緩むという現象が生まれます。
快は快適感覚というように感覚として、操体法の第二分析以降は「快」をからだに聞き分けます。気持ちよさの有無、味わいたい要求の有無をからだに聞き分けながら、より質の高い快適感覚をからだに選択させて味わっていただきます。より質の高い快適感覚にはからだの治癒能力・免疫力の向上に繋がるからです。からだをコントロールしているのは脳であり、脳内では痛みを記憶することも知覚を作り出すこともあります。(感じるからだがない幻視痛もこの理由とされています。)快の感覚を味わうということは、感覚の中枢である脳内でβエンドルフィンなどのホルモン分泌により痛みが抑制されたり、様々の効果を生む可能性が高いということです。脳内の反応の結果、からだの治癒能力・免疫力の向上に繋がるといえ、快の質により治癒能力・免疫力が比例して向上します。もちろん「楽」を「快」に言葉だけ変えたとしても、「快」を探すような行動しても効果は「楽」の効果とかわらないはずです。

 この動画は第二分析です。からだに聞き分けながら質の高い快適感覚を選択しています。
 質の高い快適感覚とは言葉では簡単かもしれませんが、実際からだで快適感覚を聞き分け、無意識の動き(操法)による快適感覚を味わっていると、共感覚の体験など、様々なからだの反応が現れますが、実際に快適感覚を肌で感じなければわからないことです。質の高い快適感覚を肌で触れる機会があります。平成22年11月20〜21日に津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。ぜひ操体に触れ感じてみてはいかがですか。新しい道が開けるかと思いますよ!
 一週間お付き合いありがとうございました。


佐助


新刊情報:皮膚からのメッセージ 操体臨床の要妙Part Ⅱ(三浦寛著)、たにぐち書店より発売。 
11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。