東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

英語との出会い その1    

おはようございます、ブログの2日目となりました。今日からの2日間は英語に関するお話にしたいと思います。

今年は、三浦理事長を隊長として、スペインに8名のメンバーが赴きました。
しかし、スペイン語圏では、英語はあまり強力なコミュニケーション手段とはなりません。逆に反感をかわれることも事実です。
とにかく、全世界で一番多く使われている言語は、中国語。その次が、スペイン語ですから、スペイン人が自国の言葉を自負するのはよく分かります。

しかし、それでも英語をある程度マスターすることは、日本人以外の人とコミュニケーションをする上では非常に便利です。

私は、アメリカで5年間程生活したため日常会話は、大丈夫です。
そこで、その習得にいたるまでの経緯をお話してみようと思います。
今後、英語や他の言語を学びたい方へのアドバイスになるかも・・・・ならないかも・・しれませんが・・う〜ん、全く役に立たないかも・・・

まず、多くの人は中学校から英語を学びます。私も「トム アンド スージー」が出てくる、クラウンという教科書からスタートしました。ただ、田舎の優等生をしていたそのころのことは何も書くことはありません。
さて、高校は「坂の上の雲」の舞台となる松山東高等学校(旧制松山中学)。もう〜それは、見事な落ちこぼれとなります。
一度落ちこぼれ体験をすると、居心地がいいため、すっかり“バカの佐伯”が代名詞となり楽しい、楽しい青春時代を過ごすことになります。

まあ〜そんなこんながあって、2浪することになるのですが、2浪目になって俄然やる気になってきたのです。
というのも、最初に受けた英語のテストが100点満点で、14点ぐらいだったと思います。ちょっとやる気になってきたわけです・・・というか、努力のしがいがある・・・奇跡を起こす可能性が充分ある・・という全く根拠のない自信がメラメラと湧いてきたのです。
こういう自信は、成績がこれ以下になることは無いという開き直りからくるものだと思います。
まあ〜そんな訳で、過去の生活を反省し、英語だけでなく全ての教科をまんべんなく勉強するための日課を30〜60分おきに作り、その通りに過ごすことを自らに課したのです。
誰とも会話することなく、たった一人でどこまでやれるかの挑戦。
すると、成績が目に見えてよくなっていきました。
特に、英語の延びしろは大変なもので、ついには、何百人といる早稲田ゼミナールの成績発表で、5番になりました。その成績をみて“やっぱり”と思ったのは努力に対しての自信からだったようです。

具体的な英語の勉強方法は、当時受験生の間で流行っていたラジオ講座の予習・復習をしっかり行い、あとは予備校の名物講師・志賀先生の東北弁なまりの英語解釈を繰り返し身につけること。それから、連想法式単語記憶術という本で、単語を覚えていきました。
志賀先生は、アメリカ人でも読まないような難解な英文を、主語、述語、目的語を明確にしていく単純な構文づくりの方法を徹底的に教えて下さいました。
そのため、当時はものごとを単純化して整理する能力がついていました。ずいぶん左脳の運動性言語野・感覚性言語野が鍛えられたことでしょう。

お陰様で、大学に入ることができたのですが・・・この鍛えたはずの左脳を使うということは、次第に減っていき、彫刻を専攻し、硬式野球部で汗を流す4年間は右脳生活。元の木阿弥になってしまいました。

ところが、ここで思わぬことが起こります。
私にガールフレンドが出来てしまいます。しかも、金髪でグリーンの目をしたアメリカからの留学生。
そんなことで、再び英語に親しむ生活が始まります。

私よりも4才年上の彼女は、状況に応じて簡単な英語を私に話してくれます。
私といえば、その状況に合わせて単語を喋るだけ。それだけで会話は成立していました。
交際相手が外国人となると、週末は毎回のようにパーテイー。
そこでは、日本人が半数。あとは、アフガニスタン・オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・アメリカ・トルコ・中国(当時は、非常に珍しかった)・・・もう様々な人々が集まってきました。
そこでの言語手段はやはり、英語。私以外の日本人は英語を専攻にしているような人が多いのですが、「お〜いお〜い、この人、一体何考えてるの?」と思ってしまう人もいるのです。
言葉そのものに拘りすぎて、会話が成立しないのです。
「アメリカ人の喋っている言葉をよ〜く聞いてみたら?何も難しい単語なんか使ってないでしょ?・・・・・・もっと分かりやすい単語を並べてみたら?」
と口には出しませんが、釈然としない気持ちになってしまいます。

私は、昨日のブログにも書きましたが、ばあさんのオーバーアクションが身に付いてしまった日本人ですから、外国人には親近感をあたえるようです。また、分からない単語は、身振り手振りで伝えることができます。それがかえって、親しみを生むことも事実です。

そして、父親からは、「人と話をする時は、その人の目を見て話しなさい」と徹底的に教えられたので、その習慣のある外国人とは、日本人以上に話しやすいのです。

また、4年間培ってきた右脳思考がここでやっと役立つようになります。
つまり、英語圏の人との会話では、言語はもちろん、言語以外のことばからの流れを察知し、それに見合った単語を出していけば相手が理解してくれる。
こんな方法論を見いだしたのです。
さて、これからの展開は明日のブログにいたしましょう。
お付き合い、どうもありがとうございます。



佐伯惟弘