東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

 木のモノ。

こんばんは。
都合により記事のアップ時間が大幅に遅れてしまいました。師走は何かと忙しいですね。
天皇陛下も77歳になられたようで、おめでとうございますという気持ちと共に、あまり無理をせず、いつまでも健康でいていただきたいと思います。


今日は木曜日ですね。最近、ふと気がついたのですが、仕事の場に居て木製品あるいは木の温もりを感じるモノが増えてきたと思います。今こうして入力しているパソコンはプラスチック製でプリンターや電話機もプラスチック製ですが、その他は知らず知らずのうちに、木が主体のモノに変化してきています。
特に自分が直接触れることの多い物にその傾向は強いようです。
身近なところでは何か書く時、仕事の場以外では使い勝手の面もありプラスチック製のシャーペンですが、仕事の場では最近、木目の鉛筆を使っています。特に橋本先生や三浦先生の本を写経する時など、シャーペンよりも木製の鉛筆の方がしっくり落ち着くのです。
シャーペンの芯は円筒状ですが、鉛筆の芯は円錐状に尖っています。尖ったところから書き方に合わせて丸まっていく、その一体感が心地良いというのもありますが、やはり木に触れているその感触が心地良く、写経のように自分の身心の芯(真)の部分と向き合うことをする場合、プラスチックで作られた筆記用具だとどうも気が散る感じがします。
木は大地に根を張って生きている時も、人間と持ちつ持たれつの関係で呼吸していますが、生命を失った後もイノチを宿して呼吸していると言われます。
だから木に触れていると、木の呼吸と自分の呼吸が合わさり、落ち着いた気分になるのかもしれません。

木でつくったモノは強度とか、耐久性の面で他の製品に劣るかもしれませんが、他の製品にはないものがあります。
木というのは、死して尚、何かお役に立とうとして、最後は物質的に土に還っていくような気がします。
木でつくるモノは人間が精魂こめてつくれば、長持ちするし、長持ちさせようとする気持ちも生むが、そうでなければ早めに朽ち果てて、物質的には土に還っていってしまう。
木でつくったモノは、人間が意識を向けて手入れをすれば長く使えるが、ほったらかしにすれば早めに朽ち果てて、物質的には土に還っていってしまう。
こうしたことからも、木としての生命を失った後も木のイノチは、触れ合うという呼吸を通じて、人間に色んなことを教えて、気持ち良いところへ帰っていくのかも知れません。
木に限らず自然界から生じた存在は皆、有難いし、言葉は持たなくとも色んなことを教えてくれているのでしょうね。



友松 誠。



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