東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

『夜の蝶』

私の住む福岡には『中洲』と呼ばれる歓楽街がある。


バブルの頃までは週末の夜ともなると大勢のヨッパライ
で賑わっていたようであるが、日本中が不景気真っ只中の
最近では金曜日の夜ですら人通りは決して多くなく
客待ちをしているタクシーばかりがやけに眼につく。

僕が初めてこの街に足を踏み入れたのは、柔道整復師
資格を取ってすぐの21歳頃だった。
当時努めていた整形外科の先輩に連れて行ってもらった。
綺麗なお姉さんがおもてなしをしてくれる飲み屋さんなんて
初めての経験だったものでとにかく緊張してカチカチになっていた。
今考えてみるとなんてピュアでかわいいもんだ。と思うが
綺麗なお姉さんのいるお店より先に、綺麗な男の人のいる
ゲイバーの方がデビューが早かったのだからそんなにピュアでもない。

とは言ってもお酒が全くと言って良い程飲めない私に取っては
どちらもあまり居心地の良い場所であるはずもなく
それ以降も余程の付き合いでもない限り足を踏み入れる機会はない。
JAZZでもかかるバーのカウンターで見知らぬ美人に洒落たカクテルを
サービスするくらいのイカした大人になりたいとは思っているのだが
大人の世界の敷居は私にとってはまだまだ高い。

話は変わるが、東南アジアミャンマーから帰国した人が話していたのだが
たまたまミャンマーの町中を歩いている時に日本の医療系の先生達の
グループが若くて綺麗な現地のおねーちゃん達と集団でホテルに
なだれ込んでいるのを目撃したというのだ。
旅の恥はかき捨てとばかりに羽根を伸ばしてらっしゃるのかもしれないが
観光バスのプレートに日本語でハッキリ○○県××科医師会と書いてあったらしい。
厳しかったかった冬の寒さも落ち着き季節はもうすっかり春になっているけれど
国外に行ってまで春を満喫しなくて良いのではないかとおもう。
同じ日本人である事が恥ずかしく思えたということであるが、私も同感である。


秋穂一雄