東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

性論〜その2〜

誰でも、自分の力だけでは産まれ逝けない。
しかし、一般的には一人になり「オギャー」と産まれて、その末「ウッ」と息を引き取ることになる。
同時に、誰かと共に産まれようとか、同時に亡くなろうとか、そんなことは許されていないのである。
自己責任における生をまっとうする。
そんなことを考えると、本当に辛いと考えてしまうのかもしれない。

しかし、生かされているから生きていられる人間の、大きなイベント。
恋愛のクライマックスにあるのがセックス。
セックスの喜びを知らずに人間の歴史は無いのだから。

そもそも何故セックスには生殖行為が伴うのだろうか?
生殖行為のなかの一つに、セックスが必要なんだろう。

性がオス、メスの二つしかないのは何故なのか。
この生命として根源的な理由に答えられるサイエンスは未だ無い。
哲学的思想観や、信仰観の中にみいだしていくより無いのだろうか。

何故ワタシは、男(女)に生まれてきたのだろうか?
もし女(男)ならば、こんなに苦しまないんじゃないか・・・。
そんなことを考えている暇など無いほど、素敵な人生を送っている人間もいるだろう。


<オッパイがいっぱい>

女の子に生まれてくれば良かったな・・・本気でそう思っていたのは思春期の頃。
可愛い格好や身綺麗にすることを、徹底的に突き詰めてみたかった頃がありました。
ワタシの場合、その当時の美しさの象徴はなんと言っても乳房のラインであり、オッパイですね。

高校生だった頃、乳房の絵を描くのが大好きな友人がいました。
その友人は私達がトイレに行った隙を見計らって「オッパイがいっぱい」と書いて、
やたら沢山の乳房の絵を勉強のノートや机の上に書きまくっていたのです。
まあ・・・馬鹿馬鹿しいと思いますか?いや、羨ましかったですね。
当時ムッツリスケベと言われていたワタシにとって、あれほど堂々としていれば・・・と。
当時言えなかったのですが、誰がみても綺麗なオッパイの絵を描いていたのです。
「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったものだ(本当か?)
その友人も、既に不惑(四十代)になって、さすがに今は描いていないと思うのですが・・・(笑)

さて、僕の記憶で忘れられないオッパイ事件ナンバーワン!といえば、
小学校五年生の時に友人の家に遊びに行ったとき、わりと綺麗なお母さんが(友人がいないときに)
冗談混じりに「まだオッパイが好きなの?」と言って、いきなりペロンと上着をめくって乳房を見せてくれた事件である。
もう本気でドキドキしてしまい、しばらく脳裏に焼き付いてしまったのですが、
子供心になんとなくいけない秘密をつくってしまったような気がして、勿論その友人にも言えず、
自分の親にも言えず、一人悶々としていたことを覚えています・・・いや、イイ時代だった(笑)
そういえば小学校の時に、道端や川縁に落ちているヌード写真を見つけて友人とこっそり見に行ったことも今は懐かしい思い出ですねぇ。

さて、バカ話はこれくらいにして・・・・(いくらでもあるのでまた今度)
真面目な話を一つ。

山口県の光市は日本で唯一、「おっぱい都市宣言」をしているのです。
それは、全国でも有数の完全母乳栄養率の高い都市と言うことでもあり(70%前後)全国平均の40%未満をはるかに超えているのです。
ここに光市の「おっぱい都市宣言」を紹介します。

一、 私たちは、おっぱいをとおして“母と子と父そして人にやさしいまち光”をつくります。

二、 私たちは、おっぱいという胸のぬくもりの中で子どもをしっかりと抱き、愛しみ、心豊かで健やかな輝く光っ子を育てます。

三、 私たちは、全ての母親のおっぱいが、より豊かに赤ちゃんに与えられるよう皆で手助けします。

四、 私たちは、おっぱいを尊び、偉大なる母を皆で守ります。

いやもう脱帽です!本当に素晴らしい憲章ですネ。
平成17年に光市が、この宣言を行うのに一番苦労したのは大先輩の議員、特に男性議員の説得だったと言います。
要するに「おっぱいは、いやらしい」という意見がとても多かったのです。

ワタシが思うに、イヤらしいと思う“心がいやらしい”だけなのです。

母乳の出る母親を賞賛しているだけではなく、子ども達が地域の愛情に育まれてすくすくと育つように市が支援しているという宣言なのです。
子ども達が健全に育つためには、親だけでなく近隣の温かな目が必要なのであり、地域全体で子ども達を見守っていると言う意識こそ必要である・・ということなのです。
ここから、様々な発展があるわけですネ。

特に訪問活動が盛んに行われていて、3歳までに十三回以上も!母子を訪問するそうです。
例えば、“食育”として“コショク”を指導するのですが、(すなわち「食」の問題)
個食(家族個人がそれぞれ好きなものだけ食べる)、
孤食(一人っきりで孤独感のある食事)
固食(決まったものしか食べられない)
などのアドバイスや、保育や育児中のストレスの緩和をアドバイスするそうです。
東京都の故青島元知事も視察に訪れて、何かしら採り入れたかったそうですが、
なかなか・・・頭でっかち?の男性議員の説得は難しかったんじゃないでしょうか。

その点、オッパイは女性にとってはイヤらしくもナイのです。
それはそうでしょうね・・・自分に元々存在しているものを普通は否定しませんからね。

ともかく、操体を学んでいる私たちにとっても、活躍できそうなおっぱい宣言です。
そういえば最近、外出時におっぱいをあげているお母さんを見かけなくなりましたね。
こんな時のマナーとして、男性たるもの紳士的でなくてはいけません。
授乳中の女性をじろじろ見るなんて、以ての外(もってのほか)です。
混浴のマナーと一緒で、入湯時と出るときには後ろを向いて視線を外すものです。
オッパイをどんなに好きでも、人様に迷惑かけたらいけません!

ワタシですか?
勿論、今なら自制出来ますよ。高校生の時はゴメンナサイ・・でした(笑)

                                          岡村郁生