私が愛読しているネット上での連載「乗り移り人生相談」で、島地勝彦氏が書いていたが、キリスト教などでは、長い間女性の快楽を宗教的に細かく抑圧していた。オンナはあくまでも産み育てる器だったのだ。
それは恐らく「快」というものを女性が知ってしまったら、コントロールが効かなくなることを知っていたのだ。
- 作者: 島地勝彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/04/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
これもある女医さんに聞いた話だが、アフリカの女性で、妊娠と出産を繰り返し、40歳過ぎて初めて月経という存在を知ったという話もある。
アフリカは未だに女性器切除(女子割礼)という習慣がある部族もいる(Female Genital Mutilation、略称FGM)私が読んだ限りでは「割礼」という言い方で、陰唇を陰核もろとも鋭い刃物で切り、穴を二つだけ開けて、縫ってしまうのだという。穴二つというのは、小水と経血が出る穴のことだ。
こうすることによって、結婚まで処女性を保てるとか、切り取ることによって性欲を押さえることができるとか考えられているらしい。
明確にわかるのは、女性の快を味わう器官を最初から切除し、それとは「無縁」、つまり働き手であり、ひっきりなしに妊娠と出産をくり返すことに専念させることと、一種の女性蔑視もあると言われている。世論でも残酷な行為として声が上がっている。また、感染症で亡くなるケースも多いらしい。私も勿論反対だ。
先の島地勝彦氏の本によると、昔の日本の男性の多くは、処女と結婚して正常位だけで済ませて、ツマには「夫婦の営みとはこんなもんだ」と、思わせて、自分は外で遊んでいたという。遊んでいたというと聞こえが悪いかもしれないが、家は家、外は外だったのだろう。
しかし今は情報があふれているし、女性も「そんなもんじゃなかろう」という人のほうが多いだろう。
「うちの彼って、○○して××してこれで終わり?!」とか。これは「愛の技」でも同じではないだろうか。「こんなもんだ男」が普通だと思っていたところ「ええええっ?愛の伝道師」に出会うという体験をしてしまったら女は「こんなもんだ男」で満足できるのか?
シマジ氏は「知る悲しみ」ということも書いているが、洋服も、シガーも、シングルモルトも一度いいものを味わって知ってしまったら、ランクを下げられなくなるのだ。これは男も女も同じだ。
操体も同じで、第1分析しか知らない場合は「こんなもんだ」と思うのだろうが、第2分析、第3分析での「快」を味わってしまったら、「こんなもんだ」では済まなくなってしまう。これは紛れもない事実である。
また、よく思うのだが、第2分析しかり、第3分析は、女性が感じる性的な快感に通じるところがあると思う。男性のフィニッシュが、瞬間急速脱力だったら、女性のは、第3分析以上と言ってもいいかもしれない。生まれ変わったら男と女、どちらがいいですか、と聞かれると、女性の中には「モテ男になって、女性を制覇しまくりたい」という人もいるが(わからないではない)、大抵は「オンナのほうがいい」と言うのは何故か。それはやはりからだが受容する「快」が深いからではないだろうかと思う。
第2、第3分析の「快」を味わってしまったら、ハマる男性が多いのもわかる気がする。
まあ、ウソかホントか味わって頂ければと。