東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

性の目覚めと俺の空

今週一週間、ブログ担当の出雲之国住人、福田です。今回も宜しくお願い致します。
今クールは人にとって大切な『性』について考えよう!というのが大きなテーマになっています。生きる上の根源的テーマであり、奥の深い部分ですので、実行委員の皆さんが、数多い?経験の中から色々と語っていらっしゃるので、これ以上何を書けば良いのか?と戸惑いながらも一週間、別の切り口からもアプローチしていきたいと思います。

 私は元々、男二人兄弟だったこともあり、実家の母曰く、保育園とか通っている頃には、女の子が外でオシッコとかしていると(昭和40年代では珍しく無かった)前に回って見ていたと、笑いながら話していました。
まぁ、ガキの頃から自分の持っていないモノに興味津々だったのだと思います。
 思春期、青春・・自分の『性春』の目覚めって何歳位だったろうと、もはや三十数年前なので、改めて考えてみると、中1か中2の頃でなかったかと記憶しています。丁度その年代の男子と言えば“妄想で暴走”時期であり、色んな意味で悶々としていたのではと思います。 
そんな私を性への入り口へと誘ってくれたのが、冒頭のタイトルにもなっている、本宮ひろ志先生の俺の空でした。今ではパチンコ台にもなっている『俺の空』ですが、当然のことながらその頃は漫画であり、友達同士で回し読みしていて、一時期話題(私の中学校で)になった作品でした。
まぁ、本宮先生と言えば男一匹ガキ大将とか“硬派銀治郎”など男臭い男ばかりを描いた作品が多く、異色な作品だけにワクワクしながら読んだと記憶しています。
私と同年代の男性諸氏は読んだ人も多いと思うので、詳細は避けますが、日本でも有数の大財閥、安田財閥の御曹司『安田一平』『日本中を放浪しながら、一年以内に安田グループ全体が認める生涯の伴侶を捜し出す』という安田財閥、一族の掟を果たすため様々な女性と出会い、人間として男として成長していく過程を描いた、男の夢や妄想を全て網羅したような豪快な作品でした。
腹が立つ位に全てを持っている主人公、安田一平の設定など、こち亀の中川を彷彿とさせる、現実離れをした話ではありましたが、本宮作品らしい清々しさや、実社会の不条理など、性旬のバイブル的素晴らしい作品だったと思います。

色々と魅力のある女性が登場し、その都度、一平と事に及ぶわけですが、特に印象的だった場面が、一平が安田家を出て、最初に向かった担任の女性先生のアパートでの場面でした。
一平は一年生の頃から生徒会長で、二年間で三年分の単位をとり、剣道部を全国大会制覇に導くなど、どこから見ても完璧な生徒で、アパートに来たのをビックリしたのは先生本人だったという下りです。そんな真面目を絵に描いたような一平の口から出たのが『女の体を教えてもらいたいんです!』の一言でした。まぁ、その後は読んで下さいって感じなのですが、初体験の相手が学校の美人先生という男の妄想を最大限に掻き立てるような設定に色々な意味で盛り上がった様な気がします。
残念ながら私の学生生活の中で若い美人教師という出会いも無く、学生生活を終えてしまったので実現は出来なかったのですが、『年上の女性』に対しての憧れは潜在的に植え付けられたのかもしれません。
その年の私のクラスでの流行語大賞『ぬ・・濡れている』でした・・・ 
因みに男性の初体験年齢15歳〜26歳だそうで、特に18歳〜23歳が圧倒的に多いようです。しかも、その時の相手女性の年齢は約50%が年上だそうです。性的欲求や衝動を抑えきれなくさせる存在は、今も昔も「年上の女性」であり、これはサルの世界でも見られる現象だとのことです。

むむむ・・・ご多分に漏れず私もその統計に見事に当てはまっているので、反論は出来ませんが、稚拙な男の本能をスッポリと包んでくれる年上の女性は、やはり男にとっては偉大な存在なのかもしれません。
それが証拠に今や40代の女性に旦那が20代っていう夫婦も増えているそうです。女性の晩婚化に伴い、経済力の弱い若い旦那を経済的にも精神的にもフォローする年上の女性。この縮図は草食系と言われている昨今の男性状況とリンクしており、専業主夫も増加している状況は男としては微妙かもしれません・・・

俺の空―本宮ひろ志傑作選 (1) (集英社文庫―コミック版)

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