東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

イチローから学んだ「仕事愛」

私の青春時代はサッカーに没頭する毎日であまり野球をしたことがなかったのだが、なぜかイチローが好きで毎晩彼のプレーを見ることが最高の楽しみであった。

社会人になり仕事をしていく中で人並みの成績は残せるがそれ以上の事が出来ず、悩み苦しんで時期があった私は本屋で彼の本を手に取った。
そこで心に残った言葉がある。

「ベーシックな事をコツコツ続けていくこと」

彼はマスコミによく「天才」と言われる。しかし、私たちが想像出来ない程の
努力をしているのがこの言葉から痛いほど良く分かった。そして彼はその努力を人には言わない。それは野球で飯を食べている以上は当たり前であると思っているからである。これだけの事が出来るのは彼が野球を好きではなく、愛している以外にないと思う。
イチローの哲学は私のように壁に当たった人間すべての模範となるものだけでなく、「プロ中のプロ」つまり「超一流」を目指す人間にも彼の言葉は大いに勉強になるはずである。

ここでもう1つ彼の言葉を紹介させていただきたい。

2007年に自身の記録を更新する24試合連続安打を記録した時の言葉で「他人の記録を塗り替えるのは7,8割の力でも可能だが、自分の記録を塗り替えるには10割以上の力が必要である」と言っている。

ここで彼が言っているのは自分のやっている事を常に「更新」することで自分を超えられると言いたいのだと思います。
「更新」する事の大切さは三浦先生も操体を学びにきている人に常に言っている事である。
「更新」し続けるためには常に新しいものを取り入れる勇気と、時には構築したものを捨てる勇気が必要です。その勇気も「仕事愛」の1つなのです。
幼い頃からバットを振る、ボールを取る、投げる、といった基本を毎日繰り返し練習することで彼は日々、自分を「更新」することで学び、「気付き」を得ることで超一流になったのだと思います。
それは「野球愛」があるから出来ることなのでしょう。


最後になりますが三浦先生の下で勉強していると必ず耳にすることがあります。

「温故知新」

これは操体の創始者である橋本先生が大切にしていた言葉だったらしく「先人が育んできた知恵、技術を継承しながら今の人達でそれを新しいものにしていきなさい」といった意味があるみたいです。

この言葉も「更新」する事の大切さを説いてますよね。

これから長い学びの人生でこの言葉の意味をよく噛み砕いて理解していきたいと思います。

橋本先生や三浦先生の操体への愛、また職種は違えどイチローのような「職人」からこれからもたくさんの事を学んでいきたいと思います。