東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

武術は日常的に時空を超える。

僕は武術を学んでいる。
武術の学びには,時空を超えるという概念が、普通に在ったりする。
武術とは数戦年に渡る、数えきれない方々の発見と研鑽の積み重ね。
そこに至るのが武術の学び。
武術の道には、先達の方々の発見と研鑽が
それこそ宝物のように満ちている。
武術の道では、日常的に時空を超えていたりする。
学びとは、一足飛びに至る事は難しかったりする。
最終的な武術の道に至るには、数千年がかかっているのだから。
そう簡単に行き着く事は不可能に近い。
武術の学びとは、数千年を学ぶという事。
だから実際に出会い、直接学ぶ事は不可能。
武術を学ぶ事は、先達の方々の言葉から学ぶしかない。
力を抜くというたった一つの身体の状態。
その状態を示す言葉は、それこそ無限に在る。
無限の感覚を、感じながら、たった一つの真実を探す。
ある人が見た青空。
その青空は一期一会の存在。
ところが、その時の青空は、たった一言の青空で語られる。
青空には、それこそ無限の状態が在る。
だから青空を示す言葉も、無限に存在する。
言葉を通じて、時空を超えて同じ感覚を感じる。
それが武術の学びとなる。
それは豊かであり、同時に困難な学びともなる。
武術は正しい師匠につかなければ道には至れない。
時空を超えて、同じ感覚を感じる時間。
それを知らない師匠につくと、道は途切れてしまう。
武術では、学びは時空を超えると当たり前のよう言う。
どこかの国の、過去の時間に、武術のご先祖様が感じた感覚。
全く同じ感覚を感じる事が、武術の学びの中で起こる。
その時の感覚が、全てに繋がってゆく。
感覚を共有する事が、学びの根幹の一つとなる。
武術ではそれを口伝と呼び、口伝を感じる為に
日々の鍛錬を繰り返す。
口伝は頭だけでは、そこに至る事は不可能に近い。
全身全霊を傾けた時間にしかやっては来ない。
全身全霊を傾けた後に伝えていただく。
たった一つのコツ。
そこに至った物にのみ、それは秘伝となる。
秘伝は頭だけでは、決して理解出来ない。
全身全霊を傾けて、時空を超えて同じ感覚を持った者に
時空を超えて、ご先祖様が気付いた物と、同じ感覚がやって来る。
秘伝を頂いた瞬間、その瞬間は、至福の瞬間でもある。
時空を超えて感覚を共有する。
同じ道にいる、大先輩と時空を超えて出会う、不思議な瞬間となる。
その瞬間に至る事が、武術の根幹だったりする。

東京操体フォーラムin 京都2011は8月28日(日)に開催されます。北村翰男(奈良漢方治療研究所、奈良操体の会)、三浦寛

Sotai Forum inMadridは、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。