東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

帰一の法則

手技療法の世界に入ってから10年くらいになります。
当初は、板橋の接骨院で働きながら新宿の整体院でも勉強をしていました。

そこで教わったものの一つが操体法でした。やっていたのは初期の操法で、楽かつらいかの選択で行っていたものでしたが、自力自療の考え方に惹かれ興味を持ちました。
操体を本格的に学ぼうと思ったのは、週末に通っていた本屋で三浦先生の操体法入門を目にしてからでした。
連動について纏められた本で、初心者向けというよりは、ある程度学んでいる人間が基礎として勉強するのに参考になる本です。
それはともかくとして、講習に通うことにしたのですが、それは、新宿で一般向けに行われていたものでありましたが、最初がそこでよかったなと今では思います。

ノートの最初に書かれていたのは、帰一の法則。

人は一番きもちがいいところから生まれ、一番きもちがいいところに帰っていく

生まれる先から絶対的に救われている生命であり、また、その神性に帰っていくのだという、一番印象に残った言葉でもあります。


釈迦は、死後の世界があるのか、それはどういうところかと問われたときに、「生きている間の事でさえわからぬのに、死んだ後の事がわかるだろうか」と答えたそうです。
考えてもわからないものに思い悩むのではなく、今、行きている瞬間をよりよく生きる事が大事なのでしょうね。

ちなみに、橋本先生は、「みんなが行くところだから、いいところに決まっている」とおっしゃていたそうです。
このように考えられるなら、人はもっと大らかに生きて行けるのではないかなと思います。


辻知喜