東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

太極から賜った三種の神器。


おはようございます。
今日も昨日の続きの様な内容となります。


宇宙は、無極無限の太極の意志により誕生しました。
無極無限ですから、姿はなく、見ようとしても見えるものではありません。
しかし、その存在と意志を感じることは誰でも出来るのだと思います。

「生体の歪みを正す橋本敬三論想集」の306から307ページには、
日本の『古事記』には、元初に成りませる神の御名は<アメノミナカヌシノカミ>とあります。次に成りませる神の御名は<タカミムスビノカミ><カミムスビノカミ>。この3柱の神は、御身をかくし給いき=在るということはわかるのだが、お姿は見えないというのです。
 =中略=
 天の御中主の神(アメノミナカヌシノカミ)とは宇宙現象創生の中心理念であって、(+)(−)を設定して、そのムスビ=すなわち愛とその法則によって万象を具現したものだと、われわれの祖先はさとったのだと思います。キリスト教では、神は言葉でもって万物を創造したと申します。言葉というものは理念の発現であって、地球上の生物のうちで言葉で文化創造のできるのは人間だけでありますから、人間は神と同格の神の子だということができるわけでありましょう。陰陽波動から生命ある生物まで、どの世界にも神の理念が貫通しておりますから、私どものなかにはもちろん神(自然理念)が生きて働いておるわけであります。

と書かれております。
 太極すなわち宇宙現象創生の中心理念は、宇宙の誕生からずっとあらゆるものにその理念を貫通させております。
 地球に生物と呼べるものが出現してきたのが、38億年ぐらい前と考えられていますが、約100億年もの間、理念が貫通した様々な物質がコツコツコツコツとその意志に適う様に働きつづけ、生命の誕生しうる環境が整った38億年前に、その中からやっと生物が誕生したのだと思います。
 生物と物質との違いは色々あるでしょうが、根本的には生物は環境に対して自ら適応する能力を持っているが、物質にはそれがないということです。この環境に対して自ら適応する能力とは何によって制御されているかというと、それは原始感覚なのだと思います。
 原始感覚とは、生物に与えられた、からだにとって「気持ちが良いか「悪い」かの識別を感じ分ける能力のことです。
 これも太極によって、最初から予定して組み込まれた必然的なもので、そうでなければ生物はすぐに滅んでいたと思います。そして生物は原始感覚を羅針盤にして、様々なかたちで進化してきたのだと思います。
 人間もその流れの中で、何百万年か前に誕生しましたが、人間は他の生物とは別に言葉も獲得しました。
 言葉と二足歩行により頭脳を発達させ、その進化に伴い文化、文明を築いてきました。しかし、近年は頭とその欲望を満たす物やシステムばかりが先行され、変化に富んだと言えば聞こえは良いが、出ては廃れ、出ては廃れの繰り返しで、なかなか真なるものが出てこなく、またそれが解りづらい時代になってしまったと感じます。 これも自分達の発する言葉が太極の意志から遠のき、中心である自然理念から離れてしまっているからなのだと思います。
 原始感覚についても同様で、今までどうやって築かれてきた環境なのかということを理解しようともせず、ただその上に胡坐をかき、自分のからだの感覚よりも欲望を満たすシステムからの情報の方を重宝している感もあります。
 このからだだって今は使わなさすぎて、本来の使い方、動かし方が忘れ去られ、自然良能作用が働いてくれても、それを活用できずに不健康な状態に傾斜してしまっている人も多いと思います。
 本来、原始感覚は生物が生物であるためにと太極から与えられた至高の能力であり、言葉は人間にしか使うことが出来ない神と同格のエネルギーを秘めたものであり、からだは太極の愛と法則によってかたちを現わした自然理念の貫通したもので、具体的行動を実現するものでもあります。
 この三つは太極の意志を具現化する三種の神器と言っても過言ではないと思います。
 ですから、からだを動かしてみて、からだにその感覚をききわけ、快適感覚を十分に味わい、そしてその感覚を言葉にも表してみるということは、崇高な行為であり、太極の存在と意志が感じられる時空の間でもあるのです。
 太極は無極無限であり、姿、かたちはありません。だから太極は自分の理念がどの様なかたちで具現化した姿となるのか、愉しみにしているのだと思います。それ故に60兆という細胞一つ一つに自分の理念をゆきわたらせて形づくらせ、原始感覚を与え、発し方によっては自分と同格のエネルギーともなる言葉を使うことを許されたのだと思います。


友松 誠。




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京都2011]は8月28日(日)に開催されます。北村翰男(奈良漢方治療研究所、奈良操体の会)、三浦寛

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inMadrid]は、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。