東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

リズム。


おはようございます。
今月はなんだかずっと曇り空で、8月にしては気温が低いと感じられる日が、つづいていますが、先月の平均気温は、上旬は北日本で、中旬には東日本でそれぞれ過去50年間で最も高くなり、記録的な暑さだったようです。
先月は毎夜毎夜の熱帯夜で寝不足だったという人も多いと思います。ビールを飲んで寝ても、飲んだ分だけ体温が上昇し、かえって眠りを妨げるような気がする時もありました。
一般的には体温が上がれば活動的になり、下がれば眠気を感じてきます。
サーカディアンリズムの体温の変動を考えれば、平均的には午後8時頃から体温が下がり始め、翌朝の5時頃までずっと下降し続けるようですから、夜遅く暑苦しくて眠れない時にアルコールを飲むのは、体温のリズムという面からも眠りを妨げる要因になっているのかもしれません。また、月曜日の読売新聞(ヨミドクター)にも、
よく眠れるようにと、寝る前にビールを一杯。そんな人は多いのでは。でも、よい睡眠を得るのに、寝酒は有効なのか。確かにアルコールは寝付きを良くする効果がある。脳の神経の緊張をほぐす作用があるためだ。しかし、その効き目が切れるのは早い。寝酒は睡眠の質を落とすなどマイナス面の方が大きいことがわかっている。人は睡眠時、脳は比較的活発に活動して眠りの浅い「レム睡眠」と、脳は休んで眠りの深い「ノンレム睡眠」を約90分周期で繰り返す。しかし、飲酒はそのリズムを狂わせる。

と書いてあり、睡眠の周期のリズムからも、寝る前に一杯というのはあまり良くないようです。そしてアルコール代謝にもリズムがあり、午後10時から午前8時の間は肝臓と胃のアルコール分解速度は緩やかで、血中アルコール濃度も次第に増していくという。だから短時間で良い気分になるには適しているが、からだに負担をかけての良い気分となってしまいます。これからまた暑くなってきますから、なるべく夜遅くには飲まない方が良いのかもしれません。しかし、あまりそれに拘っていると社会生活もうまくいかなくなってしまいます。
 サーカディアンリズムは24時間ピッタリではなく、人によってそれぞれです。なぜなのか詳しい結論は出ていないそうですが、もともとアソビがあるから体内の各リズムはバランスを保てており、その上で毎日リセットしてリフレッシュしているのだと思います。体内の各リズム以外でも、車のハンドルだって、関節の可動域だって、皮膚だって、アソビがあるからギクシャクせずに、うまく全体とのバランスが取れています。だから、あまり杓子定規に考えるのも、かえってストレスを生じさせてしまうと思います。
間に合っていれば良いという心の豊かさを持ち、心とからだ全体のバランスの気持ちよさを感じることも、大切と思います。

リズムとか周期のことを考えていると、ちょうど一年前に初めて京都、大徳寺東京操体フォーラムが開催された時のことが思い返されました。今年も8月末の日曜日に開催されます。悠久の歴史を育む大徳寺塔頭玉林院にて、「辛いほうから楽なほうに動きを操る方法」から第2分析、第3分析、そのまた先へと進化し続ける操体法に触れるという、時空の間を味わうのも、おつなものと思います。
今回は特別に「気持ちよさ」をまだ未経験という人に実技体験指導の時間も設けております。


友松 誠。



[http://www.tokyo-sotai.com/?p=281:title=東京操体フォーラムin
京都2011]は8月28日(日)に開催されます。北村翰男(奈良漢方治療研究所、奈良操体の会)、三浦寛

[http://www.tokyo-sotai.com/?p=314:title=Sotai Forum
inMadrid]は、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。