東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

時空を越えて

それでは、一週間よろしくお願い致します。

しょっぱなから何ですが、今回のテーマについて一言。

女性の脳は割と二次元的にモノを捉えるらしい。男性は三次元的なのだそうだ。赤ちゃんの時、女の子は赤ちゃんの頃からお人形を持たせておけばご機嫌で、車のおもちゃなどに夢中になって椅子から落ちるのは大抵男の子だ。
また、ダンナが田舎生活に憧れ、奥方はいやがる、というのも同じ理由らしい。男性脳は山のある風景や宇宙に立体感を感じる。逆に女性脳は田舎や山の風景も嫌いではないが、平面(まるで絵のように)キャッチするので、暫くすると飽きてしまうのだそうだ。
宇宙、いや、星空を観ても「ビッグバンに始まる宇宙のロマン」というよりは「キレイな宝石箱みたいだな。一個欲しいな」というようにキャッチするそうだが、なるほどね、と思った次第である。星空を見るにしても、一人ではつまらない。誰かと一緒に「キレイだね」と見るほうが楽しいと思う。

というわけで、今回岡村実行委員長の提案による「時空を越える」というテーマは、非常に「男性脳」的な問いかけなのである。

女子で真面目に「物理的な時間って何?」とマトモに考える人は少ないのではないか(私はあまり考えたことはない)。宇宙の始まりがどうだったのか、などと真面目に考えたりしないのだ。

だいいち「ニュートンの物理時間」とか「相対性理論」と聞いただけで「はいはい、失礼いたします」と言いたくなるし、高校の物理と数学は『間に合っている』程度だった。どう考えても私のアタマは理系のアタマではない(笑)。
しかし、折角なのでこのテーマに挑戦しようではないか。でも「相対性理論」とか「絶対時間」はちょっとおいておく。

時間・空間を越える、というテーマで発表された作品は多い。エンリケ・ガスパール・イ・リンバウの1887年の作品『時間遡行者』 El Anacronópete で登場したものが最初とされるが、1895年にH・G・ウェルズが発表した『タイム・マシン』で概念として広まった。ただしタイムマシンは使わないがタイムトラベルを扱っていると見なせる物語はそれらの作品以前にも存在するそうだ。

単純に思い出しただけでも、筒井康隆氏の「時をかける少女」(こんなに短期間で映画化がくり返された作品はないらしい)、「神隠し」も一種の時空を越える現象だ。「千と千尋の神隠し」や、時代小説にはよく神隠しの話が出てくる。日本では神や天狗の伝承、妖怪の伝承などで、ずっと行方不明になっており、何年かぶりに子供の姿のまま帰ってきた童子の話などもある。このあたりは研究してみると面白そうなのだ。

また、山下和美のライフワーク「不思議な少年」は、「神」の目線で人間界を観ている。多分この少年は「天使」なのではないかと思っている。確か「モーニング」に不定期連載されているはず。

不思議な少年(1) (モーニング KC)

不思議な少年(1) (モーニング KC)

永遠の生を持つ少年は、時を超え、場所を超え、あらゆるところに現れる。人間を愛しているわけでもなければ憎んでいるわけでもない。ただ飽くことなく、人間を見つめ続けて、何度も問いかける。「人間とは何か」と。(wikiより)

映画「ターミネーター」も第1作目は、未来の反乱軍の指導者、ジョン・コナーの母親となる女性、サラ・コナーを殺すために未来から送られてきたアンドロイドである。空間移動と言えば「ジャンパー」もそうだ。こちらは人類の歴史早くから「ジャンプ」する能力を持つ(遺伝子疾患)「ジャンパー」と呼ばれる人間達が存在しており、多くは自分たちが利益を得るため、そして自分たちにとって都合よく歴史を変えるためにその力を使ってきたという設定になっている。「ジャンパー」の派生と同時期位から、「ジャンパー」を抹殺するための組織、パラディンが存在し、その戦い、という話である(もともと小説だったが、映画化され、今年続編が製作予定)。
最近では、ビートルズの解散を防ぐため、タイムマシンを使って、ジョンとヨーコの出会いを阻止する熱狂的なファンを描いた映画もあるらしい。

ターミネーター」の第1作は、最後がめちゃくちゃコワい(笑)

ジャンパー 上 (ハヤカワ文庫SF ク 8-5)

ジャンパー 上 (ハヤカワ文庫SF ク 8-5)

 
ジャンパー 下 (ハヤカワ文庫 SF ク 8-6)

ジャンパー 下 (ハヤカワ文庫 SF ク 8-6)

こちらが原作

長い歴史の中では、時空を越える能力を持つ人々がいるのかもしれない。テレポーテーションは文字通り瞬間移動する能力だが、SF作家の創造力のみによるものではないような気がする。そして、それは「ジャンパー」を抹殺しようとするパラディンのように、時空を越える人々を社会から葬り去っているのかもしれない。

こうやって考えてみると、人間は時空を越えられないとか、飛べないというのは本当かな、と思ったりする。本当は時空を移動できる人種がおり、飛行(あるいはジャンプ)できる人達は存在するのではないか。それが、小説とか伝承となって残っているのでは、なんて思ったりする。

畠山裕美

東京操体フォーラムin京都2011は8月28日(日)に開催されます。北村翰男(奈良漢方治療研究所、奈良操体の会)、三浦寛

Sotai Forum inMadridは、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。