東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「報い」だけなんて、OOを入れないコーヒーみたいだ

橋本敬三生の哲学思想の「救い」は,操体を学ぶ"醍醐味"に直結する。

橋本敬三著『生体の歪みを正す』(p376)には、

「わかりやすい言葉で言い表すなら、『救い』は絶対、『報い』は相対だ、ということである。
『救い』とは絶対の無罪宣言であり、神性相続権であり、何者にも覆すことのできない久遠の事実である。
『報い』とは現世における歩み方の努力に対する相対的評価である」とある。

生体の歪みを正す オンデマンド版―橋本敬三論想集

生体の歪みを正す オンデマンド版―橋本敬三論想集

努力は、報われるかもしれない。
しかし、報われるために努力をするのとは違う。

イノチある私達は、明らかに元々救われている。
なので、救われるために救ってもらう必要はない。

「楽」は感情を動かしたりはしない。
そして、感情を動かすために「楽」したりはしない。

苦労は感情を生み出す。
感情の流れとして、そこに感動はある。

幸せにして下さいと誰かに頼んでも、感情は動かない。
幸せとは関係ないかもしれない、努力をつなげていく。

己の信じることしか努力は続かない。

天地、宇宙、万物を司っているもの。
カミは見つめているのでもなく、自在を認めてくれているのだろう。

その努力は己のためだけじゃない。

きもちがいい。それはやり続けていることでしか味わうことのない感情。

認めていくことでしか味わうことのできなかった愛情。

救われていること自体、すべてにつながっていた感動。

それは紛れもない「快」につながっている。

有難いことです、ありがとうございます。

                                   岡村郁生 

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。