東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「私にとっての操体〜その7〜」

私は20歳と22歳の時にフランスのパリに行った事がある。
その時はまだ日本国内ですらまともに行った事が無く、またフランス語も挨拶程度しか出来ない私にとっては一世一代のチャレンジであった。では何故パリなのかというと今でこそ笑い話になるが「ヨーロッパ建築案内」という本から「最初に見たいと思った建築物を見る」といった勢いに任せたのがきっかけであった。こんなきっかけではあったが下調べをしていくうちにフランスの歴史・文化の魅力に惹かれていき本の中の世界を生で見てみたい、知りたいといった気持ちが強くなった。そんな冒険者にも似た気持ちが私の不安や恐怖に打ち勝ち独りで行く事を決心させたのだが、当時の事を思い返してみるとこの時の気持ちは操体を学んでいる時の自分の心境にとても似ているのだ。
「今日は何を学べるのか」
「講義の後、自分がどう変わっているのか」
「明日の自分はどう変わっているのか」
といったワクワク、ドキドキする気持ちになり、何よりも操体を学んでいる自分に期待してしまうのである。操体は知れば知る程「知りたい」という思いがどんどん出てくるのだ。その思いは旅をしている時の気持ちとまるで一緒なのである。
そういえば最近三浦先生と「生涯自分のやっている事を貫いた人達」について話を機会があった。私がそういった人達は「知りたい」という気持ちで自分のやっていることに対し取り組んでいるのではないだろうかと言った所、三浦先生は「それと好きだから出来るんだろうな」と言っていた。
今年で操体を学び始め3、4年の月日が経過したのだがそういった気持ちは少しだがわかるようになった。そしてその中で生涯学び通す「覚悟」と「勇気」は出来た。今はまだ基盤を作っている段階なのでこれから学びを深めていく為にはもっと自分がやっていることに好きにならなければならないと思う。

一週間ありがとうございました。