東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

『春休み』

今、学生さんたちは楽しい春休みの真っただ中

私も学生時代はこの世の春とばかりに2週間足らずの

春休みは朝から晩まで遊び呆けていた楽しい思い出があります。

しかし、最近の子供たちは春休みといっても結構忙しそうで

まだ中学校にも上がる前から、春の春期講習とやらに

連日通ってお勉強をしているお子さんがたくさんおられるようです。

勿論、親御さんが「この子の成績が伸びて良い学校に進学できるように!」

との温かい親心で通わせていらっしゃるのでしょう。

大人の社会も「営業成績を伸ばさなきゃ。」と上司からけしかけられて

大変ですが「塾に行って成績を伸ばさなきゃ。」とプレッシャーを

かけられている子供たちも、それはそれで大変そうです。

操体の看板を掲げていると「操体をすると姿勢が良くなる。」という

お話をどこで聞いてきたのか「うちの子の姿勢を良くしてください。」

というご相談を良く受けます。

実際に父兄同伴で来院されてお話をうかがってみると

お子さんが「肩が痛い。」とか「腰が痛い。」とか

からだの症状を訴えられて、病院や治療院に診てもらたところ、

「お子さんは骨格がが歪んでいるから体調が悪いんです。」

と説明されて後はただ「背中を丸めないようにしなさい。」

とアドバイスだけされて治療が終わりというケースが実に多い。

御両親は先生にいわれた通りに「あんたの姿勢が悪いのだから気をつけなさい。」

とお子さんに言うのですが、お子さんもただ「姿勢を良くしなさい。」と言われても

姿勢を良くしたいのは山々だけど、どうしたら良いのかわからないと頭を悩ませているのです。

あんなにプレッシャーをかけられたらますますからだが緊張してしまいそうです。

普段からあまり緊張感のない私ですが、そんな時はますます緩く操体を楽しむ様にしています。

最初は緊張して上手に動けないお子さんでも「そう!その調子でからだ全体で動いてみてね〜。」

などと盛り上げてあげると、大人顔負けに立派に操法を味わい楽しんでくれます。

なにも特別な操法をやっているわけではなく、家で自分でもやれるくらいの

比較的理解しやすい動診を中心に2つ3つやっているのですが、

脚長差が2〜3センチ以上あっても終わったころにはちゃんと元通りになってくれています。

勿論毎回上手に行く訳ではないですが、その子と楽しく盛り上がれた時の方が

お子さんの満足感も姿勢の変化も大きいようです。

勉強も治療もただやらされやるよりも、自主的に楽しくやれる方が良いですよね。