東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

一日一食生活

以前のBlogにも書いたのですが、私は「食研究」を自分自身のテーマとしておりまして、自分にとってのベストな食事、食生活とは何なのかを若い頃より自らの身体を通して検証しております。
20代前半から中盤は身体作りに熱中し、ウエイトトレーニングで身体を作り上げるのを取り憑かれる様にやっていました。週三回のトレーニングとトレーニング後のプロティン摂取など、この頃はサプリメントを何も考えず摂ったのを覚えています。プロティン、VC、VE、VB群、ミネラル系などありとあらゆる栄養素をこれでもかとサプリメントにより摂取していました。
そのお陰である程度の身体を作り上げることが出来ましたが、如何せんサプリメントが高額なため、最後はプロティンだけを必死で摂っていました。
ですが、仕事の関係で運動そのものが出来なくなり、必然的にプロティン生活も終了しました。

その後やってみたのが、徹底した油抜き生活でした。タンパク質は鶏のササミか胸肉のみ。脂身も自分で取りながら、蒸して調理をしていました。卵に至っては黄身を捨てて、白身だけを白身焼きにしてタンパク質摂取していました。
徹底した食事管理で、カロリーと栄養素をどう組み合わせるのがベストなのかを考え、当時は頭で食事をしておりました。これは余りにもストイックにやり過ぎてノイローゼ一歩手前になり、その反動で開き直りすぎてとんでもリバウンド状態になってしましました・・・

そんな状態の時に出会ったのが、酵素断食」でした。私は性格上、適度に食べるとか、バランスよく食べるといった中途半端なことが一番苦手です。やるなら0か100の人なので、“断食”と言う響きは私にとってはとても心地よい響きでした。もっとも、完全断食では仕事をしている身の上で、とても出来ないと思っていましたが、この酵素断食」に関しては、一日の固形物で摂取するエネルギーを酵素という形で、液体で摂取することで、身体への負荷を軽減することが目的でした。そこで、善は急げで早速、酵素作りから取りかかりました。
この手作り酵素は基本、自然にあるものが材料なので、いつでも出来るというわけではありません。春と秋の年二回しか仕込むことが出来ないのです。春であれば、4月から6月の中旬位迄でしょうか。春の野草が勢いよく出てきている頃までが仕込み頃です。作り方は至って簡単!仕込む量だけ野草を採集します。私は大体、5Kg位を毎回仕込んでいました。採取した野草を水洗いし、1〜2Cm角位に切り、手早く漬け物樽に入れ、それにプラス白砂糖を加えていきます。砂糖の量は材料の1.1倍です。それを毎日、手で混ぜます。それをひたすら1週間から10日間行い、最後にこし布に材料を入れて、水を出し切ります。
出た液体を一升瓶などに入れて、日陰で保存します。1mlが4Kcalなので、1500Kcal摂取するなら375mlの酵素を飲めば、一日の活動に必要な糖質は摂れるので、その酵素断食を10日間行いました。
それを当時、3ヶ月に1度の割合でやっていたので、当時は本当に体調が良かったのを覚えています。

断食の次にマイブームになったのが先日まで行っていた、“純・日本食生活”でした。特に米をシッカリ食べようと、ご飯の量を今までの倍以上に増やし、おかずを質素に、一日三食キッチリと食べていました。
この日本食生活は二年弱行いましたが、やはり重量Overになってきましたので、何かマニア心を擽るものは無いだろうかと、つらつらと考えていました。

その時、師匠である三浦先生が私の身体を見つつ、ボソッと「福田も一日一食かな・・・」おっしゃいました。軽く聞き流しそうでしたが、今までの数々の食のチャレンジの中で、最も体調が良かったのが、やはり“断食”生活だったことにふと気付きました。これこそ神の啓示かも・・・
我々の世代はたくさん食べないと身体が持たないと言われて育ってきた世代なので、スタミナを付けるには肉!とか、しんどくても食べないと駄目だ!と食べることが健康の証みたいな、食べること信仰の呪縛が強い中で、食べないことの効用が、中々理解出来ませんでした。

しかし、最近、医師である南雲吉則氏も著書「空腹が人を健康にする」の中でも一日一食の効用を様々謳っています。
日本人が一日三食キチッと食べられる様になったのは戦後になってからだと言います。逆に生活習慣病がこれだけ増加したのも、戦後になってからで、この飽食との因果関係は無視することが出来ません。
著書の中で南雲氏もお腹がグーッと鳴ることは、人間の中の若返り遺伝子でもあるサーチュイン遺伝子が活性化しているときだから、喜びなさい、お腹が鳴るから即食べるのでは無く、暫くは若返っているなぁという感覚を楽しみなさいと言っています。
このお腹が鳴る現象は私も臨床の中でバロメーターにしており、足趾の操法をとおしているときなどに、クライアントのお腹が「グ〜ッ・・グ〜ッ」と本人の意思とは関係なく鳴り出すことがあります。
「スイマセン・・お腹が空いているわけではないのに・・スイマセン」と申し訳なさそうに謝るクライアントに、身体が喜んでいる証拠ですから、良いことなんですよと言いつつも、南雲氏の言葉を借りれば、快を感じた身体がサーチュイン遺伝子を活性化させているところであって、免疫力とか抵抗力が高まっているところだということなんですねぇ。

因みにこの「一日一食生活」を始めて未だ一ヶ月ほどですが、感想としては非情に快適ってことでしょうか。一番の変化はお肌がツルツルになったことです。
自分で触っても気持ちいい位ツルツルになっているので、化粧でもしたら、さぞノリが良いだろうなと・・・
それと朝と昼に食事をしないということは、その時間が空くということなので、本を読んだり、今まで無かった時間が出来たことも新たな発見です。
後、不思議と夜更かしが辛くなってきて、23:00が限界になってきたことです。今迄、夜ガラス福ちゃんと言われる位、遅くまでゴソゴソしていた私が信じられないほど、早く寝て、早く起きているのです。
朝は5:00位に目が覚めるので、目覚ましがいらなくなりました。
体重に関しては一ヶ月で約5Kg程落ちました。お陰で着られなくなっていたTシャツが着られる様になったり、Gパンが入る様になったりと、ボツボツ目に見える結果も出てきています。
後ビックリしたのは、一日一食なのに、排便はシッカリとあることです。しかも驚いたことに、ちょっと尾籠な話で恐縮ですが、便の色がとっても明るい色に変わったことでしょうか。今迄も便秘になることは無かったのですが、赤ちゃんのウンチの様な綺麗な色に変わっていてビックリです。

まぁ、この食生活はこのまま継続していければと思っています。今迄様々な健康法や食事法を試してきましたが、出来ればこれで終着駅になればいいなと思っています。これからもBlogなどを通じで、途中結果をご報告出来ればと思っております。その内、腹筋が仮面ライダーの様になると思われます♪

「空腹」が人を健康にする

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