東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「ヘタクソの心得」その3

【出来ないと思う心と慢心が出来なくさせている】

「出来る、出来ない」「一流、二流」の差は生まれ持った才能や技術だけではない。では何の違いがこの差を産んでいるのかを私なりに考えていくと
•継続(繋がっていく事)
•更新(常に新しいものにしていく事)
•勇気(壊す勇気)

この3つが出来るか否かだと思う。

身近な事で例えるとプロ野球が良い例えだろう。野手は10本中3本のヒットを打てば一流だといわれる。しかし、それが2本、1本だとプロとして生き残れない。その1本多く打つ為に毎日何百回とバットを振り続け、それを何十年と繰り返すのがプロである。しかしこういった努力はプロなら誰でも行っている。では一流か二流の差は「努力」「才能」以外に何かというと「更新」と「勇気」だと思う。その例として日本ハムファイターズ中田翔選手を挙げてみたい。最近TV中継を見た時に解説者が言っていたのだが、中田選手は去年から何度もバッティングフォームを変えているらしい。試行錯誤の末に自分にあった「型」を見つけ、それが徐々に結果に結びついてきているのだが、そこに至るまでには相当な勇気が必要だったと思う。周囲の期待が大きい分プレッシャーもあると思うのでその中でこういった作業を行った彼には活躍してもらいたいと思う。
人は自分が身につけた技術・型はなかなか手放せないものであり、それは年を重ねるごとによりその傾向は強くなってくる。その身につけたもので間に合っていれば良いのかもしれないが間に合わなくなった時、もしくは間違っていた時にどうするかが大切なのである。私も今まで色々なテクニックや型を教わり、自分なりにその型をカラダに覚えさせてきたのだがある時、師に「そうじゃない」と言われた時があった。そういった状況になった時に「今までの自分の努力は何だったのか?」といった葛藤があったのだが、正直に全てを受け入れた。今になって振り返ってみるとこの時の私の素直さ、潔さは良かったと思う。なぜならば以後、自分の中の慢心が無くなったからである。常に自分のやっている事に対して「これで良いのか?」という問いかけが出来るようになり、それが自分の学びを深めていくのに繋がっていったのだ。積み上げて来たものを壊して、また積み上げていく。それを繰り返し行っていく事で自分の器を大きくし、更に新しいものを取り入れる事が出来るのである。

三浦寛 操体人生46年の集大成 "操体マンダラ Live ONLY-ONE 46th Anniversary"は2012年7月16日(海の日)に開催致します。

2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定