東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

(二日目)その根っこは上からは丸見えになっていても、地面からは見えないのさ

「ギブ&テイク」ではなく「ギブ&ギブ」になっている。
それが操体の学びなんだよ、と操体の師匠三浦寛先生に教えて頂く。

ワタシ自身思うに、成せる者が成すように真理を分け合ってできているのであり、
与えられたモノゴトを、噛み砕こうとする努力を忘れなければ、
説明できないことも、いつの間にか説明できるようになり、
観る人しか観えないことを、こちらでも”観得る”ようになっている。
面白いことに「操体」を学んでいると、それを感じ識別するようになる。

操体法の創始者橋本敬三先生は、
「気持ちがいいか悪いかってのは、患者本人に訊いてみなきゃわからない」と語っている。
師の意志を受け継いだ三浦寛先生は、「(橋本先生はそう言っていたけれど)患者本人に聞かなくてもわかる」と語る。

橋本敬三先生は、患者の動きひとつにも分類すれば八方向に動かせるのだと気づいてから、
その八つのうち二つの『楽』な動きを、比較対称で分類して分析(=運動分析)一番『楽』な方向へ動かして、
一番感じの良いところで『撓め』をつくったのち、瞬間的にかつ急速的に力を抜かせる(『第一分析』の動診と操法)を、
医師の臨床としていた。
橋本敬三先生の著書にある「快適感覚」とは「楽」という感覚、比較対称ではないと気づいた三浦寛先生は、
師の意志を受け継いだ臨床を目指した。そこでは「からだの要求」として具現化できなかった「快適感覚」に辿り着き、
一つ一つの動きに「快適感覚」の有無をききわけ、ききわけた「快適感覚」も「からだの要求」の有無をききわけて、
味わってみたい要求をもって操法とする「第2分析」を確立した。

そもそも、一番感じの良いところとは何だろうか?
簡単に言ってしまえば、生命にとって、最も負荷のかかった点でもあり、
それを作ったのは患者本人の欲とも考えられる。ただ、「からだ」は欲で間違えることはない。
つまり人間だから。行ってもいい自由のなか、元に帰ることを赦されている。
それを感覚してみるといいのだ。

なぜ負荷となってしまうのだろうか?
それこそ「健康生活における四つの場」に関する学びを知る、その上で実際に体験してみることだ。
それは(操体で)自己責任において、最小限度、最低限度これだけは知っておいたほうがいいルール、
それを知らないから”歪み”となって、”からだ”はまさに、身をもって教えてくれる。
「知らぬが仏」と知らんぷりを決め込む、これも患者本人。
ルールとは自然法則であり、無知な人間(=患者)本人に伝えていく指導も臨床の場となる。

操体法」は特に、簡単のようでも、しっかり学んだうえで、実践する科学体系でもある。
だからこそ、橋本敬三先生は面白いことを放言する。
時に内弟子にはこんなことも・・・。
「相手の気持ちがいいってところがわかる、これがプロ(フェッショナル)だ」
つまり、感覚を磨きなさい、経験を積む中でしかつかめない感覚なんだから、というのである。

真理から成り立つ法則を、操体法として具現化できるかどうか。まさに立派な実践を伴った学問だ。
自分にはできるはずがない。できる人は特別なんだから。「(よく聞いてから)・・・で、何が問題なの?」
三浦寛先生は、本人の否定的な言葉、その所在を問い、その発現する意図を問う。
それは「想念」であり、本人の言葉で舵を切って進むからである。

操体臨床とは禅問答のようだが、本人とは関係せず、本人自身を診ている。そのような臨床を成り立たせる体系を持つ。
それは、人間の構造を通して人間の動きを診断し、生き方の方向性を自然法則のふるいにかけているのだ。
しかも最新の操体は・・・「からだの無意識」に問いかけて、「快」をききわけている診断体系である。
つまり、温故知新、知新を具現化していく『操体』により「操体法」もである。そんな言い訳を吹き飛ばしてしまうのだ。

「私くらいの経験があれば患者に聞かなくても、 気持のよいところも緊張がとれているかどうかも、
 指の感覚でわかります。これは経験を積むなかでしかつかめない感覚です」
「いや〜操体は飽きることなんてないよ、一生かけて学べるんだ」と橋本敬三先生も語った。

そこで妥協しない、さらに突き詰めていく価値はここに在る。
ワタシの自身言葉なら・・・、
知っていればなおさら、知らない人はそれなりに『第一分析』で『操体法』を通せる。
知れば知るほど、唸るほどの納得を繰り返し通してみて『楽』と『快』の違いを理解し『第二分析』を通せる。
玉手箱か、パンドラの箱か、開けておいてよかった、ウソか本当か試してみて救われた『第三分析』を通せるのだから。

(どこかから聞こえてきた声)・・・ネェ、ちょっとあなた。
この二日目のブログだけど、「ケイゾーコード」を読み解くことになっているのかしら?
(ワタシ)エッ駄目出しですか?わかりました。それでは次回にご期待ください!
・・・あなたの書く文章ってOンOリ化してない?それが気になるのよ〜。
ご指摘、承りました。感謝、ありがとうございますゥ(泣)

ということで、明日こそ「ケイゾーコード」か?危うしタツノオトシゴマン!(明日もみてね)有難うございました。

初めの一歩を踏み出せるかどうか、それはあなた次第さ!