東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体的呼吸(六日目)

自然呼吸をからだに通してみる、そして、ただ呼吸器だけをくつろがせ、からだ全身をくつろがせる必要は全くない。集中することなく、息の出入りを醒めて見守るだけ。そうしていると、自然な呼吸機能に気づくことができる。そうしたら次に、深呼吸をからだに通してみる。すると、からだの中の利用可能なエネルギーが増幅してくる。エネルギーの流れるところには必ず動きが存在する。そしてその動きはいろんな形で感覚できる。それはからだがつけてくる痛み、痺れ、振動、心地良さなどの感覚がある。また喜怒哀楽などの感情やそうした感情によってもたらされる、泣く、笑う、暴れる、踊りだすなど、実際にからだの動きが見られる場合もある。このような感覚を制御しようと思えば、呼吸を意識的にコントロールすることで、自由な感覚を得ることができる最も効果的な手段にもなる。
しかし、呼吸は、内臓や自律神経、それに心理状態に強い影響を及ぼすことから、やみくもに呼吸法をやればいいというものではない。呼吸というのは、人為的にコントロールしすぎたり、過度の意識集中を続けると、逆に呼吸器や意識の緊張を招いてしまうことになる。そればかりか自律神経失調に陥ったり、血液中の活性酸素が増加して、免疫力が低下するような危険もはらんでいる。時と状況に応じた自在な自然呼吸が求められているのである。


それでは例によって操体的な呼吸とともに感じてみよう!

〝 鼻から入ってくる息に目線をつけながら、同時にこれを読みながら、
息が鼻から入ってくるたびに、からだ全身の皮膚から、
エネルギーが引き込まれるのをイメージして感じてみよう 〟
〝 ゆっくりと深く入ってくる息とともに、
からだ全身の細胞にエネルギーが入ってくる 〟
〝 全身の皮膚がひらいて、エネルギーを受け入れる、そんなイメージで 〟
〝 次に、読みながら、鼻から息を送り出すたびに、白く輝く光、
あるいは燃えあがる赤い炎のように、
エネルギーが放射されるのをイメージして感じてみよう 〟
〝 鼻から送り出す息とともに、からだ全身の皮膚から、
エネルギーを解き放ち、放射してみる 〟
〝 これをしばらく続けてみよう 〟
〝 鼻から入ってくる息に目線をつけながら、
からだ全身の皮膚からエネルギーを引き込んで、
そして鼻から送り出す息とともに、
からだ全身の皮膚からエネルギーを放射する 〟
〝 そう、そっとからだの声に耳を傾けて・・・・・・ 〟
明日に続く



2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定