東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

東京から東北へ。

こんにちは。畠山です。今週一週間よろしくお願い致します。

10月から、週に数日東京大学生産技術研究所にお世話になっている。私は英文学(オカルトやファンタシー)専門だったので、理系はまったく範疇外なのだが、別に研究室で研究しているわけではない。ご縁と今まで10数年フォーラムの運営で培ってきたノウハウと、パソコンが使えるのと、写真が撮れるのでお声がかかったのである。
それは何かというと、OETR(海洋エネルギー&東北再生)シンポジウムというイベントである。
橋本敬三先生は、若き日の、それこそ朝から晩まで臨床をやっていた三浦先生に「治療所にばかり籠もって患者ばかり診ていると、脳みそがくさるぞ」とおっしゃったという。また「文章に残しておきなさい(後の人が困らないように)」とも。私はこの言葉を師匠(三浦先生)から聞く度に、何だか橋本先生の思惑が分かるような気がして思わず笑ってしまうのだ。朝から晩まで臨床に没頭している愛弟子の姿を見て、少し心配したのかもしれない。
治療所を構えたり店舗を構えたりすると、経営上稼働率も考えなければならない。自分を縛ることにもなる。それがいい結果を出すこともあるが、フットワークが重くなるのは事実である。
そういう時、全く違う業界の人達と会ったりすると刺激を受ける。
私の場合はISIS編集学校なのである。私は2001年辺りの第二期生だが、その辺りからお付きあいのある方は、未だにお付きあいがある。最初から「異種交流」というように「交流を広げてやろう」という意欲満々の人達でもない。「編集学校」というネット上の学校を共有した仲間意識がふんわりと続いているのである。
ISIS編集学校と言えば、松岡正剛校長である。今回の「第3回OETRシンポジウム」には、松岡校長にスピーカーとして来ていただいた。
「3.11後の世界」。20分という短い時間だったが、松岡さんは聴衆に「問い」を残していった。今回参加したスコットランドの方には通訳がついていたが、彼女は「松岡さんのお話を通訳するのは大変だった」と言っていた。大変なのはわかる。白黒つけられないような話だったから。これだからイエス、こうだからノー、という話ではないのだ。
私はシャッターを押しながら、頭の中が心地良くしびれるのを感じていた。