東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

〜私の宝物〜

あなたの宝物は何ですか?

そう聞かれると、
「私は家族!」、
「俺は車!」、
「いやいやお金でしょ!」、
中には「ずっとしまっておきたい大切な思い出…」、と
人によって答えは様々だと思います。

では、私はというと、
迷わず「ハイ!私の宝物は私です!」と答えるでしょう。
こんなふうに答えると、
「この人、ナルちゃんなんじゃないの(苦笑)」なんて声が聞こえてきそうですが、
いやいや、私はナルちゃんでも単なる個人主義でもありません。

そもそも私という人間は(誰しもそうですが)、たくさんのご縁によって形作られています。
両親がいなければ、この世に生を受けてはいないでしょうし、
両親のそのまた両親がいて、そのまた両親の…なんて遡っていったらきりが無いぐらいです。
生を受けたあとは、両親以外にも兄弟や友人、学校の先生に、職場の上司、
その他大勢の皆様方と関わりあって、そのご縁の中で成長してきたんです。
学校で教わることも、社会で教わることも、教えてくれた人たちだけではなく、
その教えを最初に考えた人がいたからこそ。

私が学んでいる操体も例外ではなく、橋本先生もお医者さんでありながら、
民間療法の方々に治療を教わり、それを元に操体を編み出され、
三浦先生がさらに深化させてくださり、操体を学ぶ先輩方がいて、その中に私がいる。
そう思うと私に私が入る余地なんて何処にも無いと気づくんです。

今まで生きてきて、
自分の血肉となり、自分を形作っているものはすべてご縁によっていただいたもの。
私は私であらず、ゆえに「私が宝物」というのも文字通りの私ではなく、
「私を形作ってくれたすべてのご縁が宝物」ということなんです。

一つ付け足すことが。

それは、私の中に私が入る余地が無いなんていいましたが、自分自身はあるんです。
自分自身があるからこそ、つながるものと向き合うことができる。でもそこには私はいない。

「自分自身って私のことなんじゃないの?」と
思われた方は是非、操体の門を叩いてみてはいかがですか?
きっとまだ会ったことのない「自分自身」に会えると思いますよ。

今日はこのへんで。ありがとうございます。