東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

人生の持ち時間

五月の末に、ふと思い立って橋本先生の墓参りに行ってきました。
初夏の新緑が朝光を浴びて、瑞々しい。
定禅寺通のケヤキ並木も、新緑のエネルギーに満ち満ちて、なんとも
すがすがしい。
このケヤキ並木を、私は四十七年間見とどけている。
霊気さえただよう。大きく大きく成長したものである。

お墓の一画に松の木が植え込まれている。
新芽をふいて、まわりの雰囲気が変わっている。早朝六時半、
「先生、おはようございます。もうすでに目覚めていますか、
先生、また足をむけました」と、報告する。

今回は三ヶ月ぶり、その間、春のフォーラムもあったし、
ヨーロッパへ伝道にも行ったし、報告することは山ほどあるけれど、
先生はすっかりお見通しのようだ。スペインに行ってもトルコに
寄っても、身近に先生の存在を感じているからだ。
先生はどう思いをはせていたのか、うれしかっただろうな・・・

ここ数年来、若い優秀な人材が数多く育ってきた。頼もしい限り
である。すでに陽の時代から陰の時代に突入し、操体も新たな
局面に入り、人材も、この時代にふさわしい有志が加わり、
そして世界に羽ばたける環境も整ってきた。
スペインには操体の協会が設立され、
西ドイツのボンにも拠点ができた。

今、進化を遂げている操体は、三千年先、五千年先の人達に
お役にたてることを学び伝え、後世に残そうとしている。
それだけの良心をもちつづけて私は学んでいる。


「人生の持ち時間」

一人独りの人生には、一人独りの持ち時間がある。
人によっては七〇年。八十年、九十年の持ち時間が与えられている。
この持ち時間は、人生の長短があっても、平等に与えられている。
与えられてはいるが、自分自身の為に、どれだけ自由に使える
時間を受け取れるかである。
時間の生かし方が人生を大きく左右する。
独り一人が、この時間をいかに管理しているのか(自主管理)が
問われてくる。
自分自身の生き方のあとについてくる時間と、刻む時間に追われる
生き方と、時間に対する意識のとらえ方は、とても重要だ。
成せる者は、時を先取りしているにちがいない。
成せている者は、時間を無駄にしないし、みさかいなく他人に
時を渡すことはしない。成している者は、平等に与えられている
時間を、何倍にも生かした使い方をしている。
そこが成功者と成幸者の違いでもある。
たいがいの成功者は、人生の成幸者にはなれないのである。

7月15日(月)海の日千駄ヶ谷津田ホールにて「操体マンダラ 2013」を開催致します。三浦寛による操体イリュージョンの世界をお楽しみ下さい。