東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「目」とか「みる」とか その1


今週は操体法東京研究会のヒヨコちゃんこと中谷の担当でございます。

一週間よろしくお願い致します。


「やられたら、やり返す。倍返しだ!」。

ただいま絶好調のドラマ『半沢直樹』の決めゼリフでございます。


いやいや、倍返しってなかなかイカシてますよねぇ。

ハムラビ法典ですら「目には目を・・・」って等倍返しですからネ。


でもまぁ、娑婆世界で生きている以上、

倍返ししたいような相手は誰にでもいるのかもしれません。

あいつと、こいつと、そいつと ・・・ ウヒヒ ・・・ なんて、

つい妄想モードに入っちゃうこともあったりして。


しかし、スポーツの世界では「リベンジ」って形でカッコイイかもしれませんが、

(2020東京五輪が決定しましたね!)

一般的な社会人にはなかなかムズカシイもんでございます。


上司にたてついてドラマの主人公になったつもりが、

さらにイタイ目にあって、目を覆うような展開になって、

目も当てられない結果になっちまうってこともあるかもしれませんから。

たまったうっぷんは、ドラマの中で晴らしてもらったほうが無難なのかもしれません。


ドラマといえば以前に『古畑任三郎』っていう刑事ドラマをやってました。

ワタシはこのドラマが好きで、よくみてたんです。

ひょうひょうとして、ネチネチと犯人を追いつめるスタイルがまたいいんですねぇ。


それに古畑さん、目ざといというか、目のつけどころが違うというか、

とにかくいろんなところをよくみてるんです。

確か空の弁当箱を結んだ紐の結び目をみただけで、

「アナタ外科医でしょ」なんて見抜いちゃうような場面もありました。


観察力、洞察力、直感力みたいなものが、きっとスゴイんですネ。


そして、こういった力ってワタシらのような仕事にも絶対に欲しい要素だと思いますヨ。

ワタシらはお医者さんじゃありませんので病気の診断はできませんが、

一応からだを「診る」仕事なわけですから。


そして、からだを「診る」には、まずは「見(視)る」ということが必要であり、

それはそのまま「観る」ということにも繋がります。

いわゆる観察ですネ。相手のからだから何からよ〜く観る。


おっと、でもイヤラシイ目で観ちゃいけませんぜ。

スマートに観るのがオシャレな臨床家ってもんです。

(え?オマエに言われたくないですって?ごもっとも!)


そして、そこからさらに踏み込んで、

三浦先生が「感(み)る」という言葉をササッと紙に書いてくれたことがあります。


もちろん当て字みたいなものですが、

これがまた何となくシックリきちゃうから不思議なんですねぇ。


からだを「診る」ときによく言われるのが「自身の五感を駆使して」ということですが、

そう考えれば目で感たって、鼻で感たって、耳で感たって、皮膚で感たって ・・・

それは立派な診立てになるわけです。


一言に「みる」と言っても人によってそれは結構違ってくるものですが、

古畑さんのようにスルドイ目が養えるように ・・・ やっぱり日々精進ですナ。



中谷之美