東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

p1*[岡村郁生(おかむら いくお)]ジャッジメント

 学ぶことは、”面白い”ここに大きなヒントがありそうだ。。。

一般的ではないが、検証された結果は実際にあり、可能性としても
充分ながら、一般的になり得ない事実は山ほどある。

 私の場合も、面白いことが前提となり、学び続けるモチベーショ
ンも維持できているのであって、学修を続けるほどに「操体」は、
その第一級レベルの驚きと感激を導いてもらえる。


<自然の営みとしては・・驚いたその①>

 頸椎損傷について。
 人が歩くことは、脊髄レベルでの学習効果によるものでもあり、
頸椎を損傷している場合でも、その後適切な訓練を受けていれば、
歩行機能も回復を見込める・・・・。

 この結果から原因を考え、自分自身が納得できるように努めた。
人がどうのこうのではない、私自身が”感覚的に”納得できるなら
それでいいのだから。

 「LIFE IS・・・」ある歌手のPVで”頸椎損傷”を負った方が立
ち上がっていて驚いたのだが、その後、”損傷から十年以上かけて、
杖さえ使わずに歩く姿を・・・実現していた。
 これは、明らかに驚き、感動して勇気付けられることだ。

それにも関わらず、私を含め医学の勉強では上位の脊髄損傷のあっ
た場合、未だに歩行などあり得ないと、教えられて覚えてしまう。

 ある医師の方は語っていた。
、最先端の論文を3〜5程度読み進め理解できてこそ、エビデンス
からバイアスを抜いた信憑性の高い医学も理解していける・・と。

 然り。確かに。
 バイアスをかけてしまいがちな私にとって、大切にしたい言葉だ。
 ウソかホントか、やってみることを忘れず、その工夫を重ねたい。

 ・・・少し脱線した話を元に戻そう。

 否定されてしまうなら・・・・。
「もし」「それならば」「そう来るならば」という、”if・then”的
な展開を、見込むことは出来なくなる。

 間違ってしまうのが人間だから、始めから否定してしまうもある。
 ただ、適切な指導を受けたら、”素直に”受け取ってみる。
 考え方を否定せず、行動を徹底すればいい。
 ウソかホントかやってみればわかるのだから。

 そういえば、運動生理学をある程度習得している方なら、脳幹を残
し、腹部をぶら下げた犬が反射的に四肢をじたばたと動かす反射を見
たことがあるだろう。

 この反射は、何かを感じとろうとするシンプルな{うごき}では?
猫や犬においても、そして人間でも”脊髄”レベルで歩行コントロー
ル出来る可能性は、”感じとる”ことから始まっているじゃないか。

 人間においてそのような検証をされているデータはあるのだろうか?
ググってみると・・・あった!

「McGill大学のBarbeauの1989年に終了した試験的研究」では、脊髄損
傷のある10人の患者に、40%の体重まで支えるハーネス(支持)を使っ
て、トレッドミルの訓練を受けさせたのだ。

 驚くことにその結果は、トレッドミル(歩行機器)上や、地面におい
て、実験に参加した患者の体重やスピードなど、歩行スタート時に支え
なしで歩けたかどうかにもよるが、約一ヶ月半後に、かなりの歩行機能
の回復を認めている・・というの(他に肯定している研究もある)
 
 ここで大切なのは、「立つ」ということと「歩く」ということを明確
に識別して”訓練”しているかどうかであろう。
 「操体」を学び続けている同志には嬉しいことに、上位脳を介さず脊
髄を介して歩行運動を行うには、「感覚の学習」が必要不可欠である。

 ・・・・なのだそうである。
 操体の学習から得た言葉で私自身が語るのならば・・・!!

そう、運動の分析も大切だ。
その、運動の分析を充実させているのは、紛れもなく”感覚の分析”。

そう、構造力学の検証による、身体の構造と機能を学び取ることは大切。
その、構造力学の検証によって、からだの運動と機能は学び続けること。

(筋肉は連なり=連動を理解に!)
操体法入門 足関節からのアプローチ

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(筋肉の経絡=経筋の理解に!)
 ホントかうそか、やってみているので、言おう。
 「生きていていいんだよ」
 
 イノチはいつも見守っていて、有り難い。
 感謝を忘れていても許しているのだから、有り難い。