東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

昨日、想ったこと。

おはようございます。

 昨日は、操体の創始者、橋本敬三先生はNHKラジオ放送に出演した時に語っていた言葉
「自分一人で生きてないもんね、みなさんのお蔭で生きているんだ。そういう天地の法則のもとで生きているんだから、法則に違反しては生きられないわ。天地の法則もバランスなんだもんね。そのバランスの気持ちよさっていうのを味わうということが、自分にとっては一番しあわせだと思いますよ。」
というのを紹介しました。

 この言葉というのは、本当に名言であり、救いの生命観に根ざした言葉だと感じる。この言葉を紙に書き、パソコンに入力し、ブログにアップする過程において、何度も身震いがした。仕事柄、「息」「食」「動」「想」の「動」の法則には敏感で、常に意識していることなのだが、天地の法則ということを改めて意識してみると、本当に有難く出来ていると感じられるし、橋本先生が仰っていた「この世は極楽だ」ということも理解できてくる。共存共栄が成り立つように、元々この世は作られているということなのだから。縦にも横にも、みんなそれぞれがお蔭さまであり、元々調和尽十方なのだ。

 そして、聖書の言葉などにある「まずは与えなさい」見返りを求めることなく与えなさいというのは、この天地の法則に則った行為であり、人やそれ以外にも親切にしたり、やさしくしたりすれば、「気持ちがいい」のだと思う。これは誰でも経験していることであり、体感していることでもあると思う。
 橋本先生は常々「原始感覚、気持ちが良いか悪いかがわかるから有難い」と仰っていたと聞くが、そういう能力を元々誰でも持っているということも救いだと感じる。
 みんなそれぞれが、この「気持ちよさ」をききわけ、味わうように心がけたならば、この世はもっと、より良く発展していくのではないだろうか。元々、この世は極楽となるように創られているのだから。

 まずは、やってみること。家族や隣人、親しい人に対して、善く思い善き言葉を叙べることからはじめてみるのも良いと思う。必ずや自分自身も気持ちよくなり、善いことが成ると思う。その発現に、時間的差異はあったとしても、必ずや善い事が成ると思う。

 松下幸之助氏は、著書『人生談義』の中で、「まずサービスを」と題して、このような事を書いている。
「世の中というものはありがたいものでしてね、基本的にはサービスのしっぱなしということはないと思うのです。サービスをすれば必ずそのサービス以上になって返ってくる。“君にはこのあいだ大変お世話になったから、お礼をするよ”というものですな。見返りを求めてサービスをするわけやないけど、結果的にはそうなっている。
 よく見ていますとね、人間の心というものは一面利己的ですが、また一面で非常に報恩的といいますかね。恩を感じるものです。恩ということばが古くさければ、好意を感じて、それに報いると言いかえてもいい。それを皆やっていますね。
 また、その感謝報恩の念がなかったら、イヌやネコと同じでね、いや、それ以下かもしれない。人間の価値はありませんよ。だから、“まずサービスしよう”といいたいですね。」