東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

原点回帰

こんにちは。一週間よろしくお願いいたします。

気がつけばソチオリンピックまで、あとわずかになった。

スポーツは基本的にサッカーや野球等の球技しか観ないのだが、最近になりフィギアスケートを観ることをささいな愉しみにしている。なかでも個人的に注目しているのが高橋大輔選手である。

今回のクールのブログで寺本氏も書かれていたが、去年の暮れに行われたオリンピック選考会の高橋選手の演技を観て、私も寺本氏のように彼の演技に魅了された一人であった。

今までの私はスポーツ観戦に求めていたものは「勝つこと」であったが、高橋選手には勝敗を超越した自分がやっていることへの情熱を教わった気がする。あの情熱はスポーツ選手に限らず、皆が持たねばならないものだと思う。あの時、高橋選手が魅せた演技、涙、そして自分がやっていることへの誇りは私がずっと忘れていた何かを思い起こさせてくれた。

「自分は何のために操体を学んでいるのか?」

演技を観た後にそんなことをフト考えていた。臨床で生計を立てていきたい、そしていつかは師を超え、自分の学んだことを世界に広めていきたい。それが私の目標であり、使命なのだと思い学びを深めていっているのだが、もっと大切で大事なことをあの日まで忘れていた気がする。
それは自分の身につけたもので「人の幸せの役にたちたい」というのが私の操体の学びの原点にあった。その願いもいつしか見失い、自分の為だけの学びになってしまっていたように思う。
あの日の高橋選手の演技からは観ている人に感動を与えてくれた。彼が何のために演技をしているかは私にはわからないが、少なくともお金や栄誉等の私利私欲のためではない。
きっとスケートへの愛、自分を応援してくれている全ての人達への感謝の気持ちを込めた演技であったように思う。少なからず私は彼の演技を観たことで大切な気持ちを思い出し、幸せな気持ちになれた。

そんな高橋選手をソチオリンピックでも感謝と尊敬の気持ちを持って応援したいと思う。