東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「皮膚が教えてくれること」

お風呂上りに皮膚が赤くなったり、痒くなったりしたことはないだろうか?

最近、私も風呂上りに太ももや背中が痒くなる。

この原因の説は様々だが、私はこの症状が出る時は決まって精神的なストレスを感じる時に出る。水温等の環境的な要因、もしくは肉体的なストレスによるものなのか、または私のように精神的な要因によるものなのかは分からないが、いずれにしてもこれはからだが皮膚を介してなんらかのメッセージを送ってくれているように思えるのだ。

また、おなかが痛い時、もしくはお酒を飲んで気持ちが悪いとき等はおなかや背中の皮膚をおさえたり、さすったりする。
決してつまんだり、つねったりはしない。
それは無意識のうちにからだが皮膚に対して「刺激」ではなく「接触」することで痛みを和らげたり、不快を無くすというのを本能的に知っているからだと思う。

一般的に皮膚はからだの総面積の15〜16%を占め、その大きさは個人差はあるが、畳一枚分にもなると言われている。これだけの量が一ヶ月に一度生まれ変わるということは皮膚にも私達と同様に命があり、意思を持っているのである。

その意思は私達が持っている意思とは独立したものであり、からだが持つ健康でありたいという意思に忠実に従っているように感じる。人間がからだを介して何かを感じることにおいて、皮膚は必ず関与している。「刺激」には敏感に反応し、「接触」にはを喜ぶように反応するのである。

このように皮膚を捉えていくと、皮膚が持つ意思を無視してはならないのだと思う。皮膚は心身の状態を忠実に表してくれるものであり、私達以上にからだのこと、こころのことを知っている。

これからはもっと皮膚からのメッセージを大切にしていこうと思う。