東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

からだの歪みの要因その1

 佐助が担当する3日目です。よろしくお願いします。

 からだの使い方・動き方は、からだの構造学的に負担のかからない方法があります。操体では身体運動の法則としてまとめられています。身体運動の法則を理解してからだの動きのフォームに活かされた時には、効率やからだの負担軽減など様々な効果がみられます。

 例えばからだの左側屈の動きでは、自然のからだの使い方・動き方は、体幹が左側屈する際に、骨盤が右側に移動し、右下肢重心となります。これによって動きの中心が胸椎の動きと重心移動で成り立つために、脊椎に大きくストレスがかかる部位がなくなります。
 不自然なからだの使い方・動き方は、体幹の左側屈する際に骨盤の重心移動がみられないために、同側の左重心で体幹が左側屈します。これによって腰椎中心の側屈となり、腰椎の椎間板や椎間関節に大きくストレスをかけることになります。(2012-10-02のブログでレントゲン画像が確認できます)

 腰椎の側屈の可動性をみると、L1/2間で5°、L2/3・L3/4・L4/5間それぞれで8°ずつ、L5/S1間で2合計31°可動性があるとされています。ですが、体幹側屈の正常可動域は、代償運動を制限した状態(連動や重心移動を制限した状態)で50°とされています。31°以外の可動域はL3を中心とした捻転(回旋)運動が加わってできています。この捻転(回旋)の動きが問題で、脊椎の側屈に捻転(回旋)を加えると、椎間関節に大きなストレスがかかります。

 からだの部分的に大きなストレスがかかるかどうかは、からだの使い方・動かし方で大きくかわってきます。不自然の動き方がつづくことで、からだの歪みが生まれることは構造学的に考えても言えることだと思います。

 今日はこのあたりで・・・。ありがとうございました。