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東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

イノチ×操体×音楽

寺本 雅一(てらもと まさかず)

イノチに響く音楽は、たしかに在る。
そんなことを昨日、江戸川橋のホールで身をもって経験してきた。

アーティストは南シベリアのトゥバ共和国からやって来た4人組。
「Huun-Huur-Tu(フーンフールトゥ)」というグループだ。

ORPHAN'S LAMENT

ORPHAN'S LAMENT

実はこのグループは一昨年の2012年にも来日公演をしている。
「知る人ぞ、知る」世界をまたにかける「スーパーグループ」である彼らが、日本にやってくる。
その年の10数年ぶりの来日は、「奇跡の来日」とトゥバ音楽を愛する人たちに囁かれていた。

それが2年後に、再び生で見れるとは!
奇跡は2度起こった。

彼らが演奏するのは、トゥバ共和国の伝統的歌唱法「ホーメイ」と
数種の伝統楽器の織りなす極上のアンサンブルだ。
「トゥバ音楽のアンサンブルグループでは世界一」
このブログでもお馴染みであり
実は昨日の極上の公演をコーディネートしてくださった
ヒカシュー」の巻上公一氏も、そんな風に彼らを説明していた。
たしかに文句なしだ、と感じた。

ヒカシュー・スーパー2

ヒカシュー・スーパー2

トゥバの「音」の世界は、そのまま「トゥバの自然」に根付いた音の世界だと言える。
昨日に引き続き「言葉」の持つフシギな、見えないつながり
「音(ネ)」が「根(ネ)」付いているということは
こういうことを言うのか、というのをしみじみ感じてしまう。

木のぬくもり溢れる会場に響き渡る彼らの演奏。
それはスピーカーから、音の「刺激」を受け取るという感じよりも
音の世界に「包まれている」という感じに近い。

地平から吹き抜けていく風
荘厳な山の気配
そこに息づく生き物の音
遠い原始の彼方から
響き継がれてきた音

気付くと目を閉じて、その世界を味わっている自分がいる。
すると、どうであろうか
自然に根付いた音の世界は、そのまま自然に包まれているような感覚に誘ってくれる。

その時に気付いた
その包まれている中で
からだが反応していること
イノチが悦んでいるのを感じたこと
ただ聴いているのではなく
受け取っている自分自身にも「何かが起こっている」という実感であった。

これは「刺激」にばかり傾いている、ただただ一方的に受け取るだけの音楽では
なかなか味わうことのできない現象だと思う。
そしてこれは何も音楽表現のことに限らず
同じようなことは、からだを診るという臨床の世界にも重なってくるのではないだろうか。

操体の臨床に関わっている方には
是非一度この体験をからだを通して味わってみて欲しい。

つい昨日、2度目の奇跡は起こってしまったが
「2度あることは、3度ある」という言葉を信じて
彼らがまた日本に
「極上のヒビキ」を届けに訪れてくれることを、切に願う。

最新のトゥバ共和国ホーメイ」情報を知りたい方は
以下の巻上公一さんHPをオススメします。
http://www.makigami.com/