東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

素材の味

「変化」というのは、余計な味付けをしていない

「素(ス)」の言葉だなあと感じています。

 

からだが変化する、そのこと自体に

「良い」も「悪い」もない。

からだはむしろ、「自然法則」という目には見えない規範に則って

どこまでも素直に、生命活動を表現し続けているようにも感じられてきます。

そんな奇跡のような営みが、日々静かに身近で行なわれている

というのは、本当はスゴいことなのではないかと思います。

 

「息」、「食」、「動」、「想」という

自分自身と切っても切り離せない営みと

それを取りまく「環境」。

そういったものも余すところなく

あからさまに写し出している「からだ」。

 

余計なものを足さず

「変化」として、からだが素直に写し出しているものは

誰でもない「ワタシ」そのものなのではないか、と

思う時があります。

 

取り繕って、どんなに隠そうとしても

本当のところは

自分自身という「スクリーン」を介して

「ワタシ」を赤裸々に物語っているのかも知れません(笑)

 

もし

からだに起こっている現象のすべてを

味付けせずに、ありのまんまに「いただく」ことができたなら 

 

そこに写し出されている「ワタシ」という「素材」のことも

曇りなく、ありのまんまに

「味わえて」いるのかも知れません。