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東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「記憶とゆがみ」

三浦 寛幸(みうら ひろゆき)

未だ私自身の中に鮮明に残っている辛い記憶がある。

 

それは大切なお世話になった人の他界、失恋という誰もが経験することなのだが、私はその現実を受け入れられずにいつまでも後悔の念に捉われていた時がある。

 

「もっとこうすれば良かった」、「何でこんなことをしてしまったのか」という自らの行いによって誰かを傷付けてしまうこと、または自分の行いに対する後悔というのは一番魂が傷つくように思える。

 

操体を学ぶ前の自分はそういった経験を辛い経験として持ち続けたまま、それをいつまでも後悔したり、自分自身への怒りに変えたりしていたように思う。

 

今となっては、そういった過去の自分を全て受け入れ自分自身を許すこが出来たのだが、自分が臨床を行う立場になり同じような経験、思いをした人の体には心の歪みとそれに比例してボディーにも歪みが生じている。

 

心の怒りや悲しみ、辛い過去の記憶はカラダの部位に歪みや病気等、何らかの形となって現われる。

 

何より厄介なのが、人が辛い記憶を心の奥に隠すように、カラダも歪みを奥深く隠すことである。

 

治療を続けても中々治らない人、また原因が明らかにならない病にはそういった心の歪みが関係しているように思う。

 

それは目に見えるものだけを追っていては改善されるものではない。

 

目に見えない潜象の中に病や歪みを作る要因がある。

 

私達臨床家は心とカラダ、目に見えるもの、見えないもの、その両面を見ていく必要がある。

もしかすると私達が臨床で頭を抱える問題を解決するヒントは、私が経験したような過去の苦い記憶、自分を許せない心、そういった目に見えないもの、生き方の過程の中にあるのかもしれない。

 

おしらせ

2015年冬季東京操体フォーラム 速報です。
12月5日(土)6日(日)二日間開催決定