東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

さくら

ふと、桜の木が紅葉しているのに目がとまりました。特別なことではありませんが、“さくら”というと、春の花のイメージが強くて、紅葉していることに、ハッとした今朝でした。針葉樹の多くは紅葉をしないようですが、桜は落葉広葉樹なので、しっかりと、紅葉し、葉を落とします。

固定観念に気をつけなければならないと、あらためて思った、朝です。

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  池川明氏の著書、「胎内記憶 命の起源にトラウマが潜んでいる」から抜粋。 

「すべての感覚は生命の始まりの体験に根ざしている」

 細胞の記憶の中でも、最も大きなイベントが「受精」と「着床」のふたつです。前述のサビーナ・シュピールラインは、「受精」においては、ふつうはゆっくりと周期的に起こる細胞の破壊と再生が急激に起きることから、その印象的な体験が細胞に刻まれないはずがないと考えました。

 同様に、「着床」も劇的なイベントです。胎芽は着床するまで、母親の免疫系から異物と見なされて、攻撃を受けます。子宮内膜に飲み込まれそうになったり、白血球の大群に襲われたりするという激しい戦いにうち勝ってはじめて、胎芽は着床できるのです。

 細胞生物学の観点で説明すると、胎芽はおそらくこういったことのすべてを感覚として体験し、それらは情緒、人格の先駆けになることが推測されます。

 最新の学説によると、私たちの喜び、苦しみ、怖れ、葛藤などの最も深いところにある感覚は、そういった生命の始まりの体験に根ざしていると考えられています。

 

この学説では、受精した瞬間から、細胞は感覚している。脳やからだよりも先に、感覚を経験しているということだ。つまり、わたしたちは、細胞分裂とともに感覚を経験し、その中で、脳をはじめ、様々な機能が形成され、生まれてくるということだ。そう理解すると、ますます“感覚”を感じ、“感覚”をあじわうということが、からだにとって、大切で必要なことだということに気づく。

★おしらせです★

 2015年冬季東京操体フォーラム 12月5日(土)6日(日)二日間開催決定

 詳細は東京操体フォーラムHPをご覧下さい。