おはようございます。
東北から毎朝届く、清々しくて、どこか妖しくて、でもとっても気になる便り(笑)。
瀧澤実行委員からのバトンを受け取って、今日から一週間寺本が担当します。
宜しくお願い致します。
今回のいただいたテーマが「陰陽」ということで
今まで操体を通して教えていただき、学んできたことを最近振り返っていました。
そこで、まず思い浮かんでくるのが「陽の時代から、陰の時代へ」というキーワードです。
これはいままでも本ブログで時折語られてきたことだとは思いますが
「800年」という世代をまたいだ周期の、その流れのなかで陽の時代から陰の時代へ
大きな流れの変化が生じているという説に基づいています。
ちょうど1945年を境に陽から陰へ、時代が変わったとされています。
「操体」という日本医学が生まれたことの背景にも、この時代の流れと変化というものがたしかにあるように感じます。
陽の時代に生きた人間によって育まれてきた、それまでの東西医学や民間療法などから抽出されたエッセンス。
しかしそれは陰の時代を予見した、まさに時代の先を見据えたものだったのだと感じます。
一方で、陽の時代の学問をベースにしている、もしくは陽の時代に生きてきた人間のなかで体系化されてきたものですから
当然のことながら橋本先生の時代の「操体」にはその「名残」のようなものが含まれているようにも思われます。
「楽か辛いか」という二者択一の問いかけから始まった操体の診断分析法ですが
あるときを境に「楽と快は違う」という大きな転換期を迎えました。
そういったプロセスのなかにも、陽の時代の名残を感じとることができます。
この「陽の時代の名残」とどう向き合っていくか。
陰の時代に生きる人間にとって、重要なテーマではないかと思っています。
橋本先生の直弟子である三浦先生のもとで、操体を学ぶようになって数年経ちました。
そのプロセスのなかで学べば学ぶほど強く感じるのは、三浦先生が現在していることは
生前の橋本先生が「成してきたこと」を咀嚼すること。
そして「成そうとしてきたこと」を見据えて、実際に成していくということを
ただ一途に続けているのではないかと感じます。
それは言い換えれば、橋本先生が「成してきたこと」のなかに未だ遺っている陽の時代の名残を、陰の時代に即した状態におさめていくこと、とも言えると思います。
世代をまたいだ意志の継承があり、大いなる流れの変化の中にあっても、操体は今なお進化し続けていることができる。
そういったことが、学んでいるなかで自然に感じられてくるのです。
2015年冬季東京操体フォーラム 12月5日(土)6日(日)二日間開催決定
詳細は東京操体フォーラムHPをご覧下さい