東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

7、太極

「陰陽未分の一」と橋本敬三は言った。

陰陽は、その後、世界を複雑に分節化し、そのpartsに名前を付けて言語化していく第一歩である。

 

日本的芸道では、「理屈は要らない。黙って見ていろ。」(見習い)、

やがて「からだで覚えろ。」(身習い)、

そして、先人の考えが理解出来る様になる(心習い)、

というステップを踏んで伝承される形態をとっている。

 

「形」を重んじる訳である。「形」が出来てから必要最少限の言葉が与えられる。

大事な事は、身体技法として伝えられる。

それは、見方を変えれば、直接的に(言葉を介さずに)ものごとの本質(太極)へ到達する最短コースである。

 

翻って、操体においては、

「からだに問い掛け、からだに感覚をききわけさせること」が、

大いなる力の加護を得て治癒を成就させる王道である。ということになる。