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東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「マ」のはかりかた

三浦 寛幸(みうら ひろゆき)

「マ」(間)の重要性については以前のブログや春のフォーラムでも説明致しましたが、様々なことにおける上手い人の「マ」のはかり方は短すぎず、長すぎない絶妙な間合いを取っています。

 

逆に下手な人の「マ」というのはとても短いように見えます。それは動作にも忠実に表れ、一つ一つの動作が早く、急かしているように見えるのです。

 

動きが早くなるというのは「ごまかしている」ということにも繋がり、本人が「ゆっくり」動作しているつもりでも、第三者から見れば早く見えるという不思議な現象が起こります。

 

私自身も注意していることですが、自分の中の「ゆっくり」という動作と端から見た「ゆっくり」という動作の速度は全く異なります。

 

例えば、ジェットコースターの乗った時のように自分の体感時間とそれを他人から見た時間とでは、同じ時間でも端から見た時間の方が早く見えるのです。

 

ではなぜ早くなってしまうのかを考えていくと、その時のメンタルの問題もあると思いますが、イメージが最後まで出来ていないか、イメージがからだで体現出来ない、このどちらかが大きいと思います。どちらにしてもイメージを体現出来ないのは本当の意味で身に付いていないということです。

 

身に付いていなければ、「マ」の使い方は思考を整理するのに費やし、いずれは頭のイメージにからだが付いていかなくなる。そして焦りが生じ、早くなる。

 

しかし上手い人は「マ」をそういった情報整理する時間に費やすのではなく、相手や空間と向き合う時間にしている。その中で密かに自分のからだの調整や次のイメージを描いている。

 

それはやっていることがしっかり身に付いているからこそ出来ることであり、想定外のことにも対応することが出来るのです。

 

このような違いを見ていると、上手く行うことの条件というのは「ゆっくり」動くこと、一つ一つの動作を収めること、そしてイメージを最後まで描けることが挙げられます。

 

それを成していくには「マ」の取り方、はかり方がとても重要なことです。

 

この「マ」の間に自分自身が何と向き合うかが「上手い、下手」を左右しているように思います。