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東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

生物の進化

日下和夫(くさかかずお)

 今回のテーマはカタカナで 「シンカ」 と表記された。 これを 「進化」 と漢字に変換して、我々人類も含めた 「生物の進化」 から話を進めたい。

 

 地球での生命の始まりは約四十億年前の海洋生物であるという。 そして、海洋で育まれた生命は、海だけでなく、川や湖の淡水にまで進出してくる。 しかし、海洋生物の種類や数が増えてくると、当然、敵も増えてくる。 そうなればとても安全に暮らすことが出来なくなる。 そこで、まだ敵のいない地上なら、産卵も安心して産めることから、少しの間、地上に上がって来るようになった。 満月の夜、砂浜に上がってくるウミガメの産卵がまさにそうだ。

 

 そのうち海洋生物の一部は水中生活を捨てて地上で暮らし始める生物も現われてきた。 しかし、海洋生物が地上に進出するには、それなりのリスクがあったに違いない。 呼吸形態の問題や皮膚の乾燥や太陽の紫外線の問題、それにいちばん深刻なのが地上での重力の問題である。

 

 

 海洋生物は地球の重力を水中の浮力で相殺することが出来たが、地上ではその重力をそのまま受け止めなければならない。 そこで、地上に上がった海洋生物たちは、その解決策として、四足で歩行するという形態を編み出した。 この方法は重力に対抗するのに大変都合がよかったことから、次々と四足歩行する地上生物が誕生していったのである。

 

 水中から地上に上がったとはいえ、いきなり四足歩行の地上生活をするようになったわけではない。 水中での生活から地上生活へと移行するには、段階的なプロセスがあったはずである。 そういった進化の途上にある生物の存在、つまり、中間的な存在動物がいるはずだ。 それと同じように、四足歩行の動物から二足歩行の人類に至るまでの間にも、やはり、チンパンジーや猿のナックルウォークのような四足と二足の中間動物がいる。   

 

 海洋生物と地上生物の間にいる、中間的存在といえる生物がワニのような両生類である。 そして、海洋生物から人類に至るまで、すべての生物に共通して引き継がれているものがある。 それが魚だった時代の背骨であり、この背骨こそが脊椎動物に脈々と受け継がれてきた進化の宝刀だったのである。 

 

 魚は、この脊骨に付着する筋肉の収縮力を用いて、体を左右にくねらせ、末端の尾ビレによって生まれた強い推進力で水の中を素早く移動することができた。 これによって魚は水中生物の中で最も高い運動能力を持つ海洋動物となったのである。  このような魚の運動性能は当然ながら、地上に棲む脊椎動物にもそのDNAは引き継がれていったのである。 

 

明日に続く

 

 

2016年9月[新創生期操体法特別臨床講座](http://www.sotai-miura.com/?page_id=1018) 開講!