東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

苦手

以前、新潟のお土産で「渋柿の焼酎漬け」なるものをいただいたことがある。

それがまた、今まで食べてきた柿のイメージがひっくり返る程に絶品で、

その時の衝撃が深く記憶のなかに残っている。

 

「渋柿」は、そのままでは、

あの独特の渋味が強過ぎて 食べられたものではない。

 

そんな「渋味」に立ち向かった、

初めての人。

 

試行錯誤と、手間ひまをかけて

「渋」を抜く方法があることを発見し、

処理を重ねることで、

甘柿では味わうことのできない

あの何とも言えない妙味にまでたどりついた。

 

もしそういう風に向き合う人がいなければ

未だに渋柿は「渋い柿」のまま。

この「絶品」は隠されたまま、

見向きもされない存在のままだったのだろう。

 

柿の渋を抜くのと同じで、

自分自身が「苦手」と感じていることも

「苦み」を丁寧に処理することができれば

何か別の感覚に化ける可能性が

あるのかもしれない。