こどもの頃にみた「夢」の話である。
小学校に入るより前だったと思う。
夕食後に居間で家族と過ごしている時、
気が付いたらころっと、うたた寝をしてしまった。
その夢の中で、「エンマ様」らしき人と会った。
気付くと、ぼや~っとした暗くも明るくもない空間のなかに
でかくて顔が赤くて何か装束のようなものを身に着けた
荒々しい鬼のような人物が目の前に座っていた。
「いいか、ウソをつくようなやつは、その舌をひっこぬくからな!」
ちゃんとは覚えてはいないが、
そんなようなことを唐突に告げられて、目が覚めた。
こども心に何か突き刺さるものがあったのだろう。
目が覚めてから、周りにいる家族に泣きながら
「これからはいい子になります!」
と宣言した記憶がある。
今思えば、絵本か何かで見たものを
夢に見てしまったのだろうなと、笑い話になってしまうが、
異様に生々しくて、まるで現実のような体験だったので
強く印象に残っている。
そして実は、この時に宣言した気持ちのようなものが
未だに尾を引いて自分のなかに残っている感覚がある。
果たして世の中的に「いい子」であるかどうかは別にして、
何か自分のなかで線を引くきっかけになったような出来事だったので、
あのときにエンマ様に出会えてよかった、と今では感じている。
4月30日(月)昭和の日に開催致します。
テーマは「スポーツ障害と操体」です。